この人間力はどこからくるのか・・・
昨年、小石さんが主宰する知研の会合で著者にお会いした。社長で博士で自社ビルまであってセミナーをやりTV(マネーの虎)に出て・・・となんだかすごい方と紹介された。とってもひとなつっこい物腰とパワフルな経歴を結びつけるのにはちょっと時間がかかった。
本書は、その臼井さんが自身の社長業の経験とそこから得られた中小企業経営術をまとめたものだ。
フリーター経験しかなかった著者は、夫の病気で急遽社長をやることに・・。しかし、社員の目は冷たい。イスに画鋲をまかれたりといったイジメに始まり社員が次々に退職するなど波乱のスタートだったという。
金なしコネなし経験なしで始まった社長業はとんでもない情況だったようだ。その情況に開き直ったところから波乱万丈の成功物語が始まる。
MBA的知識でもない、戦略やビジョンでもない、もっと根源の「人間力」みたいなものが著者をドライブした要因のようだ。
社長は3つの顔を持っているという。将軍、戦略家、母親。3つめの母親というのが著者らしい。母親の顔というのは優しいという意味よりも、命に変えて子供(社員)を守る覚悟をもつということだ。大企業の社長にはできない覚悟がある!と著者は胸をはる。
著者の会社(健康プラザコーワ)は、ちょっとかわった商品(1919、4○4○、パワーリング・・・)などを扱っているが、そこからうけるかもしれない偏見は捨てて、経営の心意気を学びたい。
できる社員をつくる魔法の言葉はこれだという。
いやぁ、いい仕事してるね
うーむ確かに。がんばってね、でもない。しっかりやれ、でもない。とても、心に響くいい言葉だ。
どんな言葉をかけられたらやる気がおきるか・・・来週は毎日考えてみよう。
★★★★+社長のイス
・社長を目指す方
・強い会社を作りたい方
・自社ビルにあこがれる方