理念は重たい。
最近、有名な大手企業で「うっそー」というような不祥事が続いている。大きくブランドを傷つけたり、社会的信用を失ったり・・。そういう企業にも「理念」や「社是」はある。きっと素晴らしいことが謳ってあるに違いない。なのになぜ・・・
理念が現場の活動にまで浸透するにはそれなりの「汗」が必要である。
最初の汗は、作る汗。
次は浸透する汗。
その次は、時代や環境に合わせて変える汗。
なにごとも楽(ラク)して実るものはないらしい。
本書は、CI(コーポレイトアイデンティティ)の開発に力を注いできた著者が企業理念の作り方を指南する本である。
担当者や外部コンサルにまかせてちょいちょい・・と作ることもできるが、企業理念はそんな簡単に作ってはいけない。トップを始めとした志と汗が必要なのだ。
理念を見直すタイミングはいくつかある。
1)トップの交代
2)企業合併などで企業文化や風土が異なる組織が一緒になるとき
3)新事業進出などで企業内環境が大きくかわるとき
4)外部環境変化に、従来からの価値観が対応できないとき
5)経営意志として自ら大転換を決意したとき
などである。2)に該当する企業は最近多い。
我が社の理念を作ろう、企業理念を見直そう・・・という会社にとっては、とてもガイドになる本である。
企業理念があるように、個人にも人生の軸となる考え方がある。ゆずれない一本がある。普段はあまり意識していなくても、ここは譲れないな・・みたいなところだ。
自分の生き方をステートメントとしてまとめておくのもいいかもね。
★★★★+理念開発
・企業理念を持ちたい方
・社是、理念、方針ってどうちがうのって方
・企業理念を見直したい方