2005年01月25日

自治体破産 ~ 白川一郎

国も危ないけれど、自治体もさらに・・・

書籍情報

自治体破産―再生の鍵は何か
白川 一郎
日本放送出版協会 (2004/11)
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本のひらめき

現在、日本各地で自治体の合併が進んでいる。その理由はこうだ。
「合併後10年間は、国からの地方交付税を減らしません。さらに新たな地方債を発行してもいいですよ」という合併特例法の改正(99年)があるからだ。この特例が2005年3月までに期限がきられているため、全国でこぞって合併騒ぎがあるというわけだ。

地方自治体の財政破綻にはふたつの地雷が用意されているという。ひとつは、2005年以後10年ものの地方債の償還がピークを迎える。もうひとつは職員の大量退職(段階の世代の退職)が2007年にピークを迎えるということだという。これは2007年問題といわれているようだ。

病院事業の赤字の状況、哲学にかけるNPM(ニューパブリックマネジメント)など日本の実態のほか、アメリカでの自治体経営の様子、自治体レイティングなども紹介している。

最後に提言されているのは、自治体の破産も認める法律の整備である。アメリカではチャプター9というらしい。(チャプター11は企業再建、チャプター7は企業清算)

自治体の実態の整理、これから向かうべき方向などがとてもよく整理されている。自治体経営にかかわる人は、世の中を広く知る意味でぜひ読んでおきたい。

僕の思いつき

先日訪れた我孫子市(千葉県)の市長さんは40代の若い方で、とても物腰の低い方だった。横浜市など若い世代の首長があちこちに生まれている。いいことだ。

アメリカなどでも自治体の首長さんはかなりフットワークのよい仕事振りの人が多いようだし、そういう時代になったんだねぇ。

僕も以前、地元の市長さんにあと10年したら僕に代わってねって言ったことがあるが、10年後にはお呼び出ない年になっている。若い世代の人が、自分が市長なら、村長なら・・・って考えてモノをいえる時代だね、きっと。

さて、あなたの町は・・・どんな問題があるだろうか・・・。町長さんになれたら何をするだろうか・・・。考えてみると案外、面白いかもしれない。



オススメ度

★★★★☆+やばぁ

読んで欲しい方

・市長さんをめざしている方
・自治体改革に燃えている方
・住んでるところをよくしせたい方

Posted by webook at 2005年01月25日 20:17 | TrackBack