人生=経験、Then、他人のために作る経験
著者は、大学を卒業後各地を放浪していた。ひょんなことから地元の小学校の先生になる。初めてのクラスは、基本的なルールさえ身につけていない5年生のクラス。勉強や行動に問題のある生徒が多く、教室は混乱の中だった。
著者がはじめに取り組んだのは、「社会生活における基本ルールを教え込む」ことだった。地道で情熱のある努力が実を結び、子供達は大きく変わっていった。その後、ハーレムなど教育に支障をきたすクラスで大きな変化をもたらしたことから、全米優秀教師賞を受賞する。
本書は、そんな経験から生み出された50のルールが書かれている。(原書では55のルールだが日本事情にあわせて50にしてある)
どれも、しごくあたり前の話。しかし、あたり前ができないのが世の中で、それをどれだけ徹底したかが、成果への道筋となる。(学校でも企業でも同じだねぇ)
たとえば:
大人の質問には礼儀正しく答えよう。(はい、そうです。いいえ、違います)
だれかがすばらしいことをしたら拍手をしよう
だれかが何かを落としたら拾ってあげよう
などなど。(ね、あたり前でしょ!)笑
しかし、それぞれのあたり前には、物語があって、読者を生々しいクラスへ招待してくれる。学校の先生でなくても、ちょっと読んでおきたい一冊である。
あとがきで、著者は人生の意味を披露している。
「わたしにとって、人生とは経験そのもの、自分自分のためにつくる経験、
そして自分が他人のためにつくる経験そのものだ。教師として、人間と
して、わたしは人に特別な瞬間を与えようと努力してきた。」
いいねぇ、人生=経験、そして経験を単に経験に終わらせないで、本として外に出したところがまたスバラシイ。
今取り組んでいることで、「○○の50のルール」というオリジナルを作ってみない?
★★★★+あたりまえだけど
・子供に躾を教えたい方
・ピリっとするのがすきな方
・行儀よくさせたい方