問題の所在は、心の中に・・・
【「原因」と「結果」の法則】とか【きっと!すべてがうまくいく】などジェームズ・アレンの本から人生の成功法則に係わるヒントを得た人は多いと思う。特に、原因と結果の法則(原書は、As A Man Thinketh )は、聖書に次いで一世紀以上もの間、多くの人々に読まれつづけてきたすごい本だという。
ジェームズ・アレンは短い人生(48歳)でこの世を去るまでに19冊の作品を残し、ナポレオン・ヒルやデール・カーネギーなどに影響を与えたという。そんなアレンの作品で、問題と解決というMBA的なタイトルにひかれ読んでみた。
中身は、もっと深いところをテーマとした人間の真理に迫る内容であった。読み始めると、なんだか仏教の宗教書のような雰囲気がただよう。
例えば「煩悩にとらわれると進路が見えない」「利己心を克己するには、問題の原因が自分の身勝手にあることに気が付かなければならない」など、お坊さんの説教にでてきそうな雰囲気だ。
また「心からの願望は、ふさわしい道具を手に入れ理想の現実へわたしたちを運んでいく」といったカーネギーが言いそうなことにも触れている。
問題は、煩悩や利己心などの心の欲望であり、自律自省、我欲の放棄といった精神鍛錬によって問題の解決をはかることで崇高な人生を送ろう・・・というのが本書のメッセージだ。
心静かに読める時間に味わいたい一冊。
怒りを感じてそれを口や行動に出す前に、一呼吸して考えてみよう。
悔しさに身をよじらせる思いがするときに、ちょっと立ち止まってみよう。
悲しみに沈んでいるときに、空の雲をながめてみよう。
ちょっとだけ自分の心を外から眺められたら・・・・
たぶん違った展開があるはずだ。
3分。
恐らくのこくらいの時間が僕らには必要なのではないだろうか・・・。
3分間、心を無にする鍛錬をしてみるかな。
★★★★+克己
・精神的に成長したい方
・修行を始めた方
・広く深い心をもちたい方