あれはいったい何だったのか?
このメルマガを読んでいる方のほとんどは、受験勉強の経験があるのではないかと思う。
すでに終わってしまったあの辛い時期?
合格の表示に狂喜乱舞した楽しい時期?
いずれにしてももう終わったことでどうでもいいこと?
いろんな見方ができるが、「あらゆることには意味がある」といわれるように受験勉強も冷静に分析すると面白いことが浮かび上がってくる。
著者は、東大医学部にいる間、家庭教師や塾経営など「受験勉強」を掘り下げた人である。医者になってからも受験勉強のベストセラー本を出している。
http://www.hidekiwada.com
本書は、受験勉強って意味があったのか?という問いを考える内容だ。
受験で身につく能力には
「覚えた内容=コンテンツではなく、覚える能力=ノウハウである」
「いやなことでも、やらなくてはいけないことは”やる”能力である」
「既知の知識をそのまま使うのではなく、それを加工することで新たな問題を
解決する能力である」
などいろんな見方があるという。
『社会に出てからどう活かせるかを意識しながら受験に臨むことが大切だ』というメッセージがとても印象的だった。そうなのだ、何につかえるか(アウトプット)を意識していればかなり取り組みがことなる。
なぜ?どうして?が分れば、どんなに辛い練習でも取り組めるのと似ている。闇雲にやるよりはるかにいいはずだ。
受験勉強というだれもが通った経験から、独自の面白い考察を導き出しているところが本書のユニークなところではないだろうか・・・。
受験勉強に対する批判や、偏差値偏重への警鐘など一般に広く認知されている問題があるが、それらを別の視点(別の意味があるのではないだろうか?)で眺めてみると面白いことがある。
たとえば、年功序列といえば、おそらくほとんどの企業で「そんな時代遅れな・・」という声が聞こえるはず。しかし、年功序列もいいところがあり、制度の稚拙さや運用を変えれば、実績主義との融合などもありえると思う。
なにごとも批判や反対の声を鵜呑みにする前に、自分自身で深く考えてみたい。
★★★★+受験の本質
・受験生をかかえる親の方
・脳を鍛えている方
・受験勉強がなつかしい方