経営者のように
オープンブック・マネジメント。この言葉を聞いたのは、2年ほど前であろうか・・・BSCセミナーの二次会で高野さんから教わった。本書は、その経営手法の本(洋書)である。
オープンブックとは、経営に必要な財務や経理の数値を経営者や上層幹部だけのものにせず、社員全員が理解して仕事にあたろう・・・というものだ。
一般的にサラリーマンは、自分のコストをそれほど意識しない。一人の社員がどのくらいのコストになっているのか、あるいは自分の働きは時給いくらくらいなのか、どのくらい稼げばトントンか・・・などは、ほとんど意識しないの
が普通だ。
オープンブックマネジメントでは、上層部の幹部社員だけでなく一般社員もすべてバランスシートやキャッシュフローを理解するように社内教育をする。社内の事例を使って仕事に密接した形で行う。一般社員も財務の視点をしっかり意識して仕事にあたろうといものだ。そしてそれに応じてボーナスなどの手当ても分りやすく配分する。
年度決算のデータを、経理部や財務部が作ったそのままのデータで社内に配り、情報を共有した(知らせた)つもりになっている会社は多いはずだ。
それがどんな意味を持ち、どういうことなのか「分りやすく」納得できるまで説明しないかぎりオープンブックマネジメントは実効性がないだろう。
まず、そこからスタートだね。
They learn to think and act like owners, like business people,
and not like hired people.
というのがネライである。
自分の会社のデータをつかって、社員(や経営者にも)分りやすく説明できる資料を、ぜひつくりたい。
中学生でもわかるくらいのやさしさが必要だ。
そういう努力を5年続けたら、大いに変化する。
10年前とまったく同じスタイルの表現だったら・・・・うーん。
★★★★☆+オープン
・数値が好きな方
・イマイチ会社の財務状況がつかめない方
・もっと経営をオープンにしてほしい方