タイトルより2倍面白い。
お金持ちにもいろいろある。本書ではストックリッチ(資産が沢山ある人)とフローリッチ(収入が沢山ある人)そしてハッピーリッチ(幸せが沢山ある人)の3つに分類している。
本書の魅力はフローリッチとハッピーリッチの生き方に関する講座だ。
とても分かりやすくかつ心に響く心構えが書かれている。本書のタイトルは少々俗っぽいタイトルだが中身はぜんぜん違う。もう少し哲学的なタイトルにしてもいいかなと思える。『本物のリッチになる3原則』とか。
一番気に入ったのは“フローリッチになる3つの習慣”のところ。収入が多くなるということは、すなわち仕事ができるということ。仕事ができるためには次の3つの心得が大切と説く。
1)すばやく仕事をするために 「終着駅からメソッド」を使う
2)実務能力が身につくために 「知恵袋メソッド」を使う
3)面白い仕事をするために 「ありがとうメソッド」を使う
終着駅メソッドというのは、問題解決、企画書やプロジェクトなどは、最終形をまずイメージしてからはじめようというもの。全体が「見える」という感覚をもって進むことが公認会計士の試験、企画書の策定、問題解決などさまざまな分野で仕事を「すばやく」「質よく」仕上げるコツだという。大賛成!
何がゴールなのかを見極めてやることこそ重要なのだ。
知恵袋メソッドというのも心にぐっとくる。
人間とは忘れやすいものだから役に立つことや心に強く残ったものは「まとめる」ことが大切という。将来何かに使う( OUTPUT)するためにやりっぱなし、経験しっぱなしでおくのはやめようということだ。
使うときはまとめておいたノートをひっぱりだして、これこれこういうことを注意してやります・・・みたいに使えばいいという。何も諳んじている必要はないのだ。
ありがとうメソッドは、久米さんが著書の中で書かれていたGIVE&GIVE&GIVEN の発想に似ている。上司にも部下にも家族にもまずありがとうの気持ちと発想を持とうという。
この本、お金持ちになる・・・というだけの浅薄なメッセージではない。もっと深い人生や仕事の哲学がある。
読書、仕事の経験、気づいたことなどをまとめておこうという。そのための秘密の呪文がある。「いまきけよ」!
い:意識を持っている問題について、ま:まとめることがポイント、き:気づいたこと、け:経験したこと、よ:読んだこと。 というものだ。
著者は、こうした言葉のセンスがとてもいい。わかりやすく覚えやすく、大切なことをまとめておくのは大事なことだ。
もし知恵袋メソッドをやってみようと思ったら、こういうセンスを磨いてみたい。
★★★★★+オリジナルメソッド
・お金持ちになりたい方
・仕事をいっぱいして収入をふやしたい方
・生きている充実感を感じたい方