挑戦する気持ち!
ニートっていう言葉がある。
NEET(Not in Employment, Education or Training)のことだ。プー太郎がはびこるのは、世の中平和なようだがやっぱりどこかおかしい。
本書に登場する龍山高校の生徒たちは、ニート予備軍みたいな集団。何かで学校の勉強につまずきやる気をなくした生徒たち。そんな彼・彼女たちが、ちょっとやってみるか・・とココロを動かしていく様子は、なんだか気持ちがいい。
現実はそんな甘いもんじゃない・・という冷めた見方もできるが、人間、いつまでも熱い思いや心躍る気持ちは大切にしたい。
『落ちこぼれ生徒+負債を抱えて倒産寸前の高校+進歩のない先生』というのが本書の場面設定だ。そこに乗り込んだ弁護士、桜木は、学校改革に乗り出す。超進学校へ大転換を図ろうというものだ。まずは来年までに東大合格者を一人作ると特別クラスを設置。桜木はそこの担任&学校運営責任者として蛮勇を奮う。第3巻では、高校の先生たちに再雇用試験をするところから始まる。「学校」というテーマで1時間以内に何かを書けという試験だ。全員不合格!笑。一方で、出来の悪い生徒だった水野と矢島は、特訓の成果が徐々に現れ、勉強の楽しみを味わっていく。
この巻は、前回からの数学攻略の続きと英語攻略編だ。数学は、伝説の教師、柳先生。英語は、ビートルズの音楽で楽しみながら身につける川口先生だ。
川口先生の『だいたいのところがわかって、それから徐々に行こう』・・・という方針がいい。完ぺき主義が英語嫌いを作り出しているのだ・・・ということで、スペルのミスなどは最初はおおように扱う。こういう雰囲気が欲しかった!なんて方は、きっと多いに違いない。
ビートルズの「Pease please me」の意味が分ったりして(汗)僕も勉強になった。
終わり方が実にいい。次号を早く読みた~ぃ・・・っていう気にさせて終わるのは、TVもマンガも小説も同じだが、実にいい感じだ。
今回の終わり方は・・・
日本人は英語ができないっていうのは、単なる思い込みに過ぎないんだよ。
英語圏の国を除いて、日本は、”世界で英語のできる国のひとつなんだ!”
という川口先生の言葉で終わる。(え、ほんとかよ!?)4巻が早く読みたい。
興味、謎、余韻を残しながら終わる・・・っていうテクニックは、いろんなところで使いたいね。仕事、教育・・・。
★★★★★+東大新聞!
・何か難しい勉強をしている方
・受験でもしてみるかって方
・自己変革が好きな方