忘れるのは当然!
この号は、主に英語がテーマだ。
第4巻では、英語に対する誤った思い込み(英語ができない、苦手)を解きほぐし、なんとなくいけるかも・・というやる気を出させるところからスタートしている。
英語に対する苦手意識のバインドを外した矢島と水野はちょっとやる気を出す。完ぺき主義はやめとこうという川口先生の話はとても説得力がある。
また、従来からいた伊野先生(女性)が、川口先生に異論をとなえる。そこで教えた生徒の実力で勝負する場面がある。世の中、結果がものを言う。実際に東大入試で使われた4コマ漫画を使った英語の試験も登場し、なかなか臨場感がある。
その他、偏差値とはどんな意味があるのか、記憶した知識は忘れてしまうのだが、どうしたらいいのか・・・など、なるほどを思える解説と対策がいい。
「人間は忘れるのが当然」という前提に立ち、歴史とかの学習では、細かな年号をきっちり覚えようとするのではなく、大きな流れ、なぜそうなったかの理由、どういう影響があったかなど大枠から押えよう・・・という。ふむふむ。
最後に登場する教師は国語の先生。
「はじめまして、国語教師の芥山です」
と着物を着た細身の先生が登場して次号へ。 笑える。(^.^)
さて、前号の終わりは、英語の川口先生がこういったところで終わっていた。
日本は、世界で英語のできる国のひとつなんだ!
げげげ、まじかよ・・・と僕も思った。中学から都合10年以上も英語を勉強しているのに会話が苦手な人が多く、TOEFLなんかの試験でもランキングは低いらしい・・・なのにどうして英語のできる国なんだ!?・・・そんな疑問が渦まいた。
川口先生によれば、
例えばTOEFL、北米大学に留学する時に必要な資格試験だが、「日本は
このテストの平均点が悪いから英語ができない」といわれている。果たして
そうだろうか・・・
と話が続く。
TOEFL受験者は41万人ほど、そのうちなんと9万人が日本人。つまり
25%程度は日本人が受けているらしい。その平均が504点。トップはノ
ルウェーの619点。一見すると大きな開きがあるが、実はノルウェーの受
験者数はたったの40名。つまり留学目的のエリートだけが受けているわけ
だ。一方日本では留学目的もあるが、腕試しの人も多い。それでこの平均点
は立派なんだ!
ふむふむ。数字やデータは、背景や全体を見ないと判断を誤るということのいい事例だ。
最近、JRのオーバランの報道や、エアラインの事故、管制官のミス、ちょっと前では三菱の車の不具合などがセンセーショナルに報道されていた。またか・・・みたいなノリで、対象企業バッシングが続いた。しかし、どれ一つとして、業界全体や世界のデータと比べて報道したところはなかった。事実(の一部)ではあるが、真実を伝えていない。これって、日本人は英語が苦手・・という固定概念と似ているような・・・。
ニュース、データ、報道・・・全てに対して鵜呑みにせず、「自分で考える」「自分で確かめる」姿勢が必要な時代ですなぁ。
★★★★★+受験の王道
・英語を勉強している方
・受験勉強している方
・受験生を抱える親御さんの方