2005年05月16日

非常識会計学! ~ 石井和人/山田真哉

非常識な常識

書籍情報

非常識会計学!―世界一シンプルな会計理論
石井 和人 山田 真哉
中央経済社 (2005/05)
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本のひらめき

先日(5.14土曜)の日テレ系「世界一受けたい授業」に山田真哉さんが出演された。トップバッターで、スーツ姿にさおだけを手にしての登場は、愉快な感じだった。さおだけや・・・の本+αの話に会場もお茶の間もしっかり山田さんワールドに包まれていた。

さて、今日の本は、公認会計士二人の共著。一人は石井さんという公認会計士二次試験のカリスマ講師とよばれる方、もう一人はご存知さおだけ屋の(笑)
山田真哉さん。

本書は、会計の基本を(といってもけっこう専門的)を分かりやすく解説、そして山田さんの事件簿(ベンチャー企業殺人事件)がオムニバスに展開されていく。ためになって、さらに楽しい本である。

石井さんの非常識な解説(実はとても常識的なんだけど)のいいところは、そのことの「理由」が分かりやすいことろだ。

なぜ・・・という問いかけと、その理由。

引当金の説明のところが僕的にはとても分かりやすかった。

賞与引当金って、何で必要なんだろう・・・って思ったことがあるのだが、やっとその理由がわかった。
会計には『費用収益対応の原則』というのがあって、今期の費用であるはずのボーナスは、支払いが来期の夏のボーナス。そこでこの時期ずれと、先の原則との不一致を調整するのがこの「引当金」というわけだ。来夏のボーナスは通常確定していない見積もりに過ぎないので、『未払費用』として費用計上できない。そこで、引当金というものが考え出されたのだ。

また債務保証損失引当金などのように会計の「保守主義の原則」に由来するものもあるようだ。引当金の理由はそれぞれ違うらしい。

いずれにしても、会計は、「期間を区切る」という大原則があり、そこから発生した考え方(なぜ)があるんだねぇ。


僕の思いつき

「どうして、そうなってるんですか?」

新人君が入ってきた職場では、日々こんな質問が発せられる。これは、実は、たいへん重要な機会になっている。何の機会かといえば・・・先輩と組織の成長と変革の機会である。

その仕事、そのルール、そのやり方の「理由」を知りたい。誰もが思うことでありながら、けっこうウヤムヤのまま過ごされることが多い。聞いたほうも、「そんなことより、まずやり方覚えろ!」なんて先輩にいわれたら黙るしかない。

でも・・・・黙ってはいけない。食ってかかる必要は無いが、自分で調べたり、考えた結果をまた先輩に聞いたり・・・

どうして、なぜ・・・は組織と人を成長させる。

さて、あなたの今日の「なぜ」は何でしょう?



オススメ度

★★★★★+非常識!?

読んで欲しい方

・会計知識をリフレッシュしたい方
・会計に興味ある方
・数字が大好きという方

Posted by webook at 2005年05月16日 19:02 | TrackBack