奇跡は人がつくる
奇跡の村、それは新潟県北東部にある黒川村だ。
→ http://www.vill.kurokawa.niigata.jp/
この村で12期、48年にわたって村長を務めた伊藤孝二郎の物語である。伊藤さんは2003年に他界している。
この村には、今、村営ホテルが4つ、村営ヨーグルト向上、村営そば屋、村営天体観測施設など多くの施設がある。(なんと!)
辺鄙な村に企業がくるはずもなく、ほっておけば出稼ぎにみんな出て行ってしまう。村長の出番だ。さまざまなアイデアを実現していった。その詳細は本書を読んでもらうとして、特に面白いのはこんなところだ:
現在、村の職員は約120人。村長、助役、収入役、住民課、農林水産課などがあるのは同じだが、彼らはほとんど役場に顔を出さない。ホテルの支配人が観光課の職員だったり、料理人が農林水産課の職員だったりするのだ。冬場はスキーのインストラクターにもなる。
さらにユニークなのは、人を育てる覚悟の深さ。ドイツなどの農業研修などにすでに30人もの職員がいったという。それも1,2週間といった物見遊山ではない、1年間の現地生活だ。その成果が、村営ハム工場に生かされたりしているという。
日本の自治体にも、こんなに光り輝く自治体経営があったことにおおいに驚く。
横浜市や志木市だけじゃないぞ・・・ということだ。
この奇跡の村。一度いってみたい。
http://www.vill.kurokawa.niigata.jp/
職員の伊藤和彦さんが言った。伊藤さんは27のときに6億円の事業を任された方である。
「27歳なんてほかの自治体や企業では、まだヒヨッコあつかいでしょ。
この村では、6,7億円をポンと若者にあずけて、さぁちゃんとやれと
任せてしまう。」
人の使い方もユニークだねぇ。
こうした素晴しい経営をしている自治体、企業、組織・・・できれば現地でいろいろ聞いてみたい。
★★★★☆+奇跡の村
・ベンチマーク先を探している方
・自治体経営に興味ある方
・新潟が大好きという方