あっちの世界?
昨日につづいて天外伺朗さんの著作。今日は、著者がライフワークとしている「幸運の女神といかに付き合うか」というテーマだ。
運、不運はどうしようもない。だって、それは運なんだから・・・
いやいや運は自分の心得しだいで招きよせることができる・・・・
いろいろ見方があるが、著者は運命の法則を自身の経験から見出したという。物質的な宇宙の背後に潜む「目に見えない秩序」があるという。だから共時性(シンクロニシティ)のようなことが起きるらしい。
著者がCDやAIBOなどの開発で経験した「燃える集団」は、ある時期からまるでスイッチがONになったように、チームが夢中になって仕事をし、次々に問題を解決していったという。どうやら人間の知恵を超える何かがあったのかもしれない。
そこには『外発的報酬』=業績評価、MBO、ボーバス評価といったエゴのシステムには寄らない何かがあったという。
長老方リーダーシップの法則、大河の流れの法則、他力の法則など後半にいくにしたがって、「あっちの世界」を思わせるが、何か感じるものがある。
本書の主張の骨の部分ではないが、僕が一番響いたのはこれ:
『あせることはない。進歩は喜びだし、時間は味方だ。』
なんだかいいねぇ、これ。最後の時間は味方だ・・というくだりがいい。
著者は、アメリカに出張していたとき、視野の右上にソニー創業者の井深大氏のビジョンが現れたと言う。瞑想を日課にしている著者は、普段も何かのビジョンを見ることはよくあるが、右側に出たのは初めてだったという。日本に帰国して井深氏の訃報を聞いた著者は、その時刻がビジョンが現れた時とほぼ同じであったことに驚く。
こうした共時性(シンクロニシティ)は、私たちは「単なる偶然」として無視していることが多い。
しかし、世の中にはチクセントミハイの「フローの理論」やユングの人間性心理学などでマジメに研究もされているようだ。
運・不運に一喜一憂するのもなんだが、見えない宇宙の摂理に冷静に向き合うのも面白いかもしれない。
きょうは、ちょっと「いって」みようか・・・笑
★★★★☆+運命の客観視
・運を探している方
・シンクロニシティに興味ある方
・あちらの世界大好きという方