立場を変えてみる。
ビジネスマナーといえば、この方。西出博子さん、WitH Ltd. 代表である。
ビジネスマナー? えーっとそれは名刺の渡し方とか、エレベーターの立ち位置、慶弔の挨拶・・・いろんなものが浮かぶ。しかし、西出さんのビジネスマナーはちょっと違う。
もっと深い、もっと本質のところからマナーを解く。だから心に残る。
型どおりの作法、それを西出さんはプロトコル(表面的な決まりごと)と呼びマナーの本質とは明確に区別している。ここが大事。
マナーの本質は、相手の立場に立つこと。相手の立場にたてば、今自分が何をすべきかがおのずと見えてくる。相手の立場にたって臨機応変な対応ができる人間力そのものであるという。ふむふむ。
こうした本質部分をまずじっくり理解したうえで、型の話しを聞けば、ストンと心に落ちることが多い。
本書の最後には、西出さんのこれまでのヒストリーが語られている。ビジネスマナーを自分のライフワークにしようと決意した21歳の頃からパーソナルブランドを持つ今にいたる過程が語られている。それを読むと、あぁこの方はホンモノだとわかる。
この本を西出さんが渾身の力をこめて書いたというわけが、分った。
ウィリアム王子のジャケットのエピソードが紹介されている。
イギリスでは珍しく蒸し暑い日に開かれたフォーマルランチの場でウィリア
ム王子がジャケットを脱いだという話だ。普通の常識では、フォーマルシー
ンでは、男性はジャケットを着ているのがマナー。しかし、王子はジャケッ
トをあえて脱いだ。
理由は、一緒に食事をしている人が、蒸し暑さに閉口しているのに、ジャケ
ットを脱いでは無礼者と思われるため我慢していることに気がついたからだ。
王子の様子をみて、その場の紳士たちは次々と上着をぬぎ、王子に感謝・・
といった内容。普通のマナーの本には、こういうことまでは書いてない。
臨機応変で、相手の立場を慮る・・・これだね。
さて、あいさつには、3つの「こ」があるという。
ことば ・・・挨拶言葉を発するとき
こころ ・・・そこには気持ちが存在してはじめて挨拶になる。
こうどう・・・そして、気持ちは行動(お辞儀、ハグ)となって表現される
こういうふうに言葉に凝ってみるとたのしい。「あいさつ」はこうなる。
あ・・あかるく
い・・いつも
さ・・先に
つ・・続けて何か言葉を発する。
別のを何か考えてみよう。
★★★★★+マナコミ
・立場を変えてモノゴトをみたい方
・挨拶の仕方を変えたい方
・マナーは万全という方