感情移入・・・
本書は、営業や仕事が楽しくなるヒントが隠されたロールプレイング・ストーリーだ。とてもテンポがよく、映画をみるような感じで感情移入してしまう。すると、感動シーンで思わず涙腺が緩む。
本書には、3人の営業ダメ人間が登場する。
海老原浩二(25歳)。自動食器洗い乾燥機を販売する営業マンだ。業績が振るわずいつも所長にどなられている。あだ名はビリー。
大河内雄太(38歳)。勤務先の仕出し弁当屋が倒産。生保の営業に転職するも芽が出ない。
加納百合子(38歳)。大河内の同級生。バツイチ子持ち。食品メーカーをリストラされ生保へ転職希望。
そんな3人が、定食屋「どん底」の店主、亀さんから営業や、夢の実現の仕方や生きる勇気や、働く楽しさを学んでいくストーリーだ。
マーケティングのエッセンス、仮説検証型のロジカルシンキング、自省するノートなど様々な要素がからみあい、面白いストーリーが展開する。
なるほどぉーと思いながら、ついつい感情移入してしまう展開は、お見事!というほかない。
亀さんの「どん底塾」は、最後になかなか小粋な結末を迎える。ここは、読んでのお楽しみ。
さまざなな「気づき」が味わえる本だ。これは超お薦め。
亀さんが3人にノートを渡す。佐藤伝さんが書いた「朝日記の奇跡」にでてくるようなノートだ。
人生のベースキャンプだといって手渡す。ノートの書き方はこうだ。
ノートの左ページには、毎朝その日への暑い思いをかけ。毎日、欠かさずに
だ。1年間、一ヶ月、一日の思いを思い描き、それを書き留めるんだ。
右のページには、考えたこと、学んだことなど、なんでもいいから記録する
こと。
3人が、エピソードの中で書きとめたノートも登場する。
どん底塾の補講で、夢を持とうというのがある。北海度函館市スズキ薬局のトイレの張り紙だという夢の循環が紹介されている。書き留めておこう。
夢のない人は希望がない
希望のない人は目標がない
目標のない人は計画がない
計画のない人は行動がない
行動のない人は実績がない
実績のない人は反省がない
反省のない人は進歩がない
進歩のない人は夢がない
ほにゃららの循環・・・みたいなのを考えてみるのもいいねぇ。
★★★★★+どん底塾
・営業のヒミツを探している方
・わくわくする営業をしたい方
・楽しいこと大好きという方