自分流
生きるスタイル、教育、身体論、読書論など斎藤孝さんのスタイルを語り起した本である。
福田和也さんや谷川俊太郎さんとの対談などでそのスタイルに彩りを加えている。
読書のスタイルがいちばん気に入った。
世に速読術など早く本を読む技術についてさまざまなものがある。しかし、要は早く目を動かすことではなく、内容を的確に要約できることが最重要課題だという。賛成!
本全体が均等な重要性で書かれているわけでもなく、また、読んだ本のすべてを人につたえることができるわけでもない。多くは忘れてしまう。
そこで、「全体の8割を2割の文章から読み取ってみる」というのを斎藤さんはやっているという。キモをいち早く見つけ出し、そこをジックリ読む。そうすれば早く読めるというわけだ。
もうひとつ、「読み終わったらすぐ近くにいる人にその内容を話すことにしている」という。ポイントを抑えて、人に話す・・・いいねぇ。
このほか、3色ボールペン、朗読暗誦、会議の技法などいろいろ。
こうした斎藤さんスタイルから、面白そうなものを試してみたい。
自分のスタイルを一度棚卸してみよう。
そして、それを人に話せる「汎用系」に言い直してみる。
そのプロセスで何か化学変化がおきるかも・・・
★★★★☆+20:80
・自分流を求めている方
・斎藤孝さんに興味ある方
・3色ペン大好きという方