命の重さ
|小倉通孝・分/浅野隆広・絵
|サンクコミュニケーション|2005年5月
|ISBN4-9902501-2-5|1500円|
犬を飼いたいねぇー・・・なんて時々家族と話す。しかし、なかなかその気にはなれない。3日くらいなら楽しいかもしれないけど、一生をちゃんと面倒みる自信はないからだ。
本当に犬を愛する人だけが飼うことができるような気もする。
この本は、犬を山へ捨てにくる人がいるという現実を前に、命の大切さを訴える少し悲しい絵本である。
物語は、なすび山に1だいのくるまがとまり、そこで犬が放たれるシーンから始まる。「えっ、どうしたの?」「どこへいくの?」「ねぇまって・・」という犬の声をあとに車は立ち去る。車の中にはリアウインドウに張り付いた子供の姿が描かれている。
それから犬は、山をさまよい同じように捨てられた7匹の仲間でおうちを探す旅をつづける。
しかし・・・・。
やがて、犬たちがが流した7色の涙がやがて池となる。
そんなストーリー。ほんとうに犬好きの方には、絶えられない悲しいストーリーかもしれない。
これから犬を飼おうという人は、決断する前に一度読んでおいたほうがいい。
命あるものは、やがて死ぬ。最後まで愛情をもって接するというのは、なかなか難しい。人間でさえ大変なこと・・・。
神様は、人間たちに最後まで「成長」することが必要なように仕組まれたようだ。
育てることも、生きることも、死ぬことも・・・なかなか難しいことでありまするなぁ。
★★★★+七色の涙
・犬が好きだった方
・犬を飼いたい方
・犬好きという方