競争の世界から共存の世界へ
ビジネスで成功するためには、どんな心構えが必要なのか・・・
本書は、それを架空の物語で教えてくれるビジネス寓話だ。
レキとスタムという二人の青年。商人になって成功したいと願っている。城壁に囲まれた湾岸都市には貿易で栄えてきた。そこにはオーランドという大商人がおり、ビジネスを牛耳っている。レキとスタムはすでに商人を引退した偉大な賢者をたずね、教えを請う。
二人はその賢者から偉大な商人になる秘法が書かれた羊皮紙を買う。そこに書かれていたのは
他の成功は己の成功
だけ。レキは、そこに何かを感じ取り商人を志すが、スタムはばかばかしいと投げ出す・・。レキはその後、普通の商人アルのもとで様々な成功を収めていく。レキの成長のステップに合わせて、羊皮紙には不思議な文字が浮かび上がるのだ。
成功者にふさわしき者を選べ
その者の成功を知れ
仕組みで分かち合う
そして、最後に学んだものは、競争の世界に生きるのではなく、分かち合う共存の世界に生きよ・・ということだ。
なかなか人生に示唆を与えてくれる物語。読み易く、気づきがあって楽しい。
ちなみに著者はこんな人: http://inukai.tv/prof/index.htm
本書を読んでいるとパウロ コエーリョの「アルケミスト」を彷彿とさせる。一人の少年が成功を手にする物語だ。どこかアラビア的でエキゾティックな雰囲気や、偉大な賢人が登場するところなどが似ている・・・。またハリーポッターの魔法のグッズをイメージさせるものも登場する。文字が浮き出る羊皮紙だ。
何か伝えたいこと(経営、マネジメント、人生の成功、夢の実現・・・など)
があったら、ひとつ物語でも書いてみるのも楽しい。
空想と妄想のタガを外してあげて、思いっきり遊んでみるのもいいねー。
そこから、また新たな発見や洞察が生まれるかもしれない。脳みそをいろんな使い方をしたほうがいいらしいから・・・。
★★★★★+星の商人
・成功したい方
・共存したい方
・成長したい方