新しいルールで・・
マーケティング手法もいろいろ変わってきた。
かつてはマスマーケティングが全盛。TVなどのメディアを使い、どれだけ多くの人に商品やサービスの名前を覚えてもらうか・・・が中心だった。
やがてITの発達などにともない、ワンツーワンマーケティングなどが広まってきた。ここ数年、マーケティングの世界では、顧客と密接な関係を築こうとリレーションシップ・マネージメントにばかり力をいれてきた。
その陰で、かかりすぎたコストの弊害と、大きな流れを見逃してきたのではないかという危惧が浮上してきた。
本書は、その先の新しいマーケティングとして、新富裕層(マス・アフルエンス)に焦点をあて、新しいビジネスチャンスを掘り起こそうというものだ。
飲料、靴などの一般消費財などから、航空業界、カード業界など様々な業種や商品を引き合いに出しながら、新富裕層に対するマーケティングの考え方を紹介している。
いくつか新旧のルールを紹介しておこう。
古い ルール: 「特別なもの」の日常バージョンを作れ
新しいルール: 「日常的なもの」の特別バージョンを作れ
例: 味の濃いミントガムを通常価格の4倍で発売
古い ルール: 湯水のようにお金をつかってでも欲しいと思わせる
プロモーション
新しいルール: むやみにお金をつぎこまず、選ぶのが賢明と思わせる
プロモーションを
古い ルール: すべての人の手に届く価格で、まったく同じものを提供せよ
新しいルール: それぞれの手に届く価格で、ほとんど同じものを提供せよ
などなど。いくつかの具体事例は、おぉー・・・と思えるニクイものがある。
マーケター、商品企画、事業戦略の部署にいる人は読んどいたほうがいいね。
先日紹介した【ネクスト・マーケット】は、BOP(ボトム・オブ・ピラミッド=最貧層)を市場として何かできないかというテーマの本だった。
→ http://webook.tv/archives/000723.html
セグメンテーション(ターゲットとする市場区分)は、重要で、本書は、「富裕層」に絞ろうという提案である。
確かに、世の中には様々な商品やサービスのレベルやバージョンがあるが、微妙に見逃しているスポットはまだまだある。
ニッチ+リッチ=新富裕層戦略 というところだろうか。
うーむ、いろいろ考えたくなる本だ。
この本は、本田直之さんに教えてもらった本である。本田さんは、パーソナルブランディングの翻訳者でもあり、レバレッジ・コンサルティング(株)のCEOでもある。
→ http://webook.tv/archives/000661.html
→ http://www.leverageconsulting.jp/
そろそろ、また本田さんと本の情報交換をしなくっちゃ・・。
★★★★★+新富裕層
・と考えてる方
・に興味ある方
・大好きという方