才能をわしづかみにする!
イチローは天才打者だ。しかし、はじめから天才だったわけじゃない。オリックスに入団したときはドラフト4位、それほど注目されていたわけではない。
しかし、いまや世界の多くの人がICHIROをヒーローとして扱っている。
著者、斉藤さんは、「天才と呼ばれる人は、生まれたときから天才だったわけではない。人生のどこかで、”突き抜ける”瞬間を体験して、天才の領域に達する」のだという。イチローは、まさにそういう感じ。
ブレイクスルーとは何か。斉藤さんは明解に定義する。
勉強ができた人は天才とは違う。教科書に載っている情報を正確に「再生」
できるひとだ。(天才というより秀才だねぇ。)
天才は、再生ではなく、編集する能力だ。
自分の中に蓄積された情報を自分なりに再編集し、他人にはマネできない
自分だけのスタイルで“かたち”にする。それをつかんだときがブレイク
スルーした瞬間で、天才の領域に踏み込んだときだ。
なるほど。さらに、幸田露伴と娘、文との薪割り指導のエピソードを題材に天才への近道のヒントがつづく。
渾身~もてる力のすべてを託して打ち込む
イチローも投手に未練があったが、バッターに絞り込んで壁を突き抜けた。
力まず全エネルギーを効率よく1点に注ぐことで、ブレイクできる。
一点とは自分の夢。それをめがけてエネルギーを集中するヒントを、天才たちの生き様から得ようという本である。
ほかに、手塚治虫、ビル・ゲイツ、北野武、ニーチェなどが登場する。
天才の領域をめざして一点集中突破を図ろう。
一点が何かを見定めるには相当深く考える必要がある。
「無から有は作れない」という黒澤明監督が「悪魔のように細心に!、天使のように大胆に!」に中に記している言葉が紹介されている。なかなかいいので書いておこう。
創造というのは記憶ですね。自分の経験やいろいろなものを読んで記憶に
残っていたものが足がかりになって、何かが創れるんで、無から創造でき
るはずがない。
たしかに。日記でもブログでもメルマガでも・・・手帳のメモでもいいが、一点の何かをめざし、自分の記憶(メディア)にインプットしていく行動は重要な意味がある。
やがて、つきぬける瞬間が舞い降りてくる。
★★★★★+突き抜ける一瞬
・自分は天才だと考えてる方
・イチローに興味ある方
・突き抜けるのが大好きという方