「ギロン戦隊ジューレンジャー」登場!
本書は非常に身近なことがかかれている。テーマは会議だ。
そして、とてもユニークな視点と考え方が提示されている。会議を仕切るファシリテーターの役目である。
どの会社でも会議を効率的に有効に運営するために、苦労している。
会議にはいろんな生態系が集まっている。
吉岡さんは、会議・議論ではじけるバカの生態ということで10のキャラクターを紹介している。題して「ギロン戦隊ジューレンジャー」だ!(笑)
ちょっと、戦士にご登場いただこう
時間のない世界からの使者「ナガインジャー」
重箱の隅を宇宙に変える「ツツクンジャー」
いいたいことはなんだろうな?「トブンジャー」
沈黙のテロリスト「ダマルンジャー」
などなど。その名前を聞いただけでも、あ、いるいる・・と想像が働く。ほかにもいろんな戦士が登場する。
最後の10人目は「シキルンジャー」だ。得意技が「仕切り」と「空回り」というから笑える。
本書は、吉岡さんの独特の表現で、よくある会議の深層を分析し、どうしたら会議をホンモノにできるか、キレ味のいい仕切りは何かなどのヒントが満載である。
ファシリテーターがリーダーとして完結をめざす、最後のまとめの表現方法がすばらしい。曰く「一番おいしいところは他人に譲ろう」だ。たとえば・・・
「では結論は、○○さんが最初のおっしゃられたこの方向で。
いやぁ、○○さんのあのご意見で議論が一挙に進みましたね。
本当に○○さんのおかげです。」
本当は自分の意見や見事な仕切りでここまでこれたと思ってもぐっと抑えて、こういうのだという。ふーむ、なるほど。
僕は、おおいに脳みそ(右脳+海馬)を刺激された。超おすすめの一冊。
本書を読んで感心するのは吉岡さんのネーミングの妙である。ジュウレンジャーもそうだが、ほかにも「ロード・オブ・ザ会議」「貢献のエクスタシー」「創造的相槌」「意味の素数」などすばらしい創造的表現がある。
ヒーローになれる人はネーミング力もパワーになる。そのためのヒントも紹介している。パロディ、日本語とカタカナの組合せ、漢字の利用・・などだ。
できたら会議で使えるネーミングの引き出しを自分でもそろえておきたい。
日ごろの鬱憤、下らなさ、感動、モチベーションなどいろんなことを自分の言葉で蓄積しておくのもいいね。
「会議・議論というイベントは、ビジネスパーソンとしての知性、能力、
人徳を、否が応でも丸裸にしてしまう。」
という西岡さんの表現は真実をついている。会議があったら、まずそこは自分のショータイムだと思って臨もう。
会議が面白くなってきた・・・。
★★★★★+晴れ舞台
・会議の達人になりたいと考えてる方
・ファシリテーョンに興味ある方
・会議をかっこよく仕切りたい方