2005年11月22日

マンガでわかる統計学(回帰分析編) ~ 高橋信/トレンド・プロ

またまた快挙です!

書籍情報

マンガでわかる統計学 回帰分析編
高橋 信 井上 いろは トレンドプロ
オーム社 (2005/09)

本のひらめき

僕は、生まれて初めて「回帰分析」とは何かがわかった気がした。(恥ぅ)

トレンドプロが企画してくれたこのマンガ統計学の教科書は、めちゃすばらしい。前作(マンガでわかる統計学)もすごくためになったけど、これもスゴイ!

分かりやすく、かつ専門的な深さもある・・という二律背反のニーズをみごとクリアしているところが、スゴイ!

舞台はティールーム「ノルン」。そこで働くアルバイトのみうと、スタッフのりさ先輩が、回帰分析を学んでいく。

ノルンでのアイスティの注文数と最高気温の関係から「回帰分析」をひもとく。ベーカリーの新規店開設にあたって、お店の面積、最寄駅からの距離、月次の売上などから「重回帰分析」を理解する。

ちなみに・・・一つの要因から予測するのが回帰分析、複数の要因から予測するのが重回帰分析である。

ちょっぴりロマンの香りもただよわせ、楽しい展開の中で、面白く学べるのがなんとも気持ちいい!。

マンガといってあなどれない。図やヒント、学ぶ側(みうちゃん)の心理などとてもすばらしい工夫がある。

学校の教科書にしたい! 我が子が統計を学ぶときはこれを手渡そう。うむ。
マンガ・・・といってあなどるなかれ! 統計を学ぼう!


僕の思いつき

統計には、「正規分布」がよく登場する。本書でも登場するのだが、みうちゃんが「実際にはいろいろありうるとおもうんだけどぉー」という疑問を呈す。

そのときのりさ先輩の言葉がいい。

 暑かろうが寒かろうが、正規分布の形は等しいと“ムリヤリ理解する”のが 回帰分析のルールなのよ!

ムリヤリのところには(前向きに)というルビがある。(笑)

りさ先輩の言葉は、統計を学ぶときのもやっとする気分をふっきってくれる。

誤判別率、最尤法、寄与率、回帰係数の検定、オッズ比など「はぁ?」っていうものも登場するが、「分かるレベルで分かることができる」というすばらしい学習環境がこの本にはある。

ちなみにエクセルでの計算方法も付録がある。

サイコっ!


オススメ度

★★★★★+正規分布

読んで欲しい方

・統計の達人になりたいと考えてる方
・確率に興味ある方
・計算方法こだわりのある方

Posted by webook at 2005年11月22日 10:59 | TrackBack