ヒキョーなほど・・・
著者は、16年の会社勤めの後、独立して地元・山口県で「みかみ塾」という化学を中心にした受験対策塾を開いている。 http://www.mikamijuku.com/
みかみさんは、中学時代、あまり勉強しない生徒だったという。また家庭の事情で就職希望だったため工業高校へ。ところが、高校で入ってのテストではじめて1番になる。(地元の工業高校、75人中の1番、偏差値48くらい)それでもそれは「天地がひっくりかえるほどの衝撃的出来事」だったという。その出来事からみかみさんの見る景色が変わっていく。
その後、化学会社に就職、途中九州大学で修士号を取得、復職後も数多くの特許を出願するなど化学道に邁進、退職後独立して、みかみ塾を開く。
そんな経歴が冒頭に紹介されている。
「予備校の超有名講師よりも、どこかのカリスマ先生よりも
学校のどの先生よりも、僕の方が強い。僕の化学は最強だ!」
という信念、そして塾生が実際に出した結果(化学:満点~最低でも84点)は、その言葉が単なる強がりではないことがよくわかる。
本書は、センター試験の化学の成績をばっちりあげる実践的な参考書兼問題集である。受験ははるか昔の僕にとっては、「おいおい、こんな難しい問題がでるのかよ!」っていう内容だ。集中すれば「約30時間で7割の得点が可能になる」という内容は、たしかにとても分り易くとてもやる気がでる感じだ。<ヒキョウーな>という表現がぴったり。
前半の参考書編は、受験に関係ない大人もいい勉強になる。ちょっと面白い受験参考本。ガラスのフタをはずす機会もくれるね、これ。
みかみさんが、これまでの経験でわかったことを3つにまとめている。
1)自分の能力は自分が決める
2)苦しい時はみんな苦しい
3)人との差は、ごくわずかである
どれも、たしかにそのとおりだが、みかみさんが言うと価値がある。
2)と3)は、そう思うとなんだかやる気になる。
仕事も受験も遊びも・・・こんなふうに頑張ってみるものいいねぇ。
★★★★☆+ヒキョウーな取組
・化学の達人になりたいと考えてる方
・受験で化学の点数をあげたい方
・みかみさんの生き方に学びたい方