魂のゆらぎ・・・
僕が尊敬してやまない人をあげるとすれば、まっさきにこの方の名をあげたい。
田坂広志さん。
毎週、届く素敵なエピソードと田坂さんの深い思索がこめられたメルマガ「風の便り」は、僕のひそやかな楽しみである。
何度か感動に涙し、わが身の軽薄さに反省し、新たな視点に勇気をもらい・・・そして、親しい友人に転送したり・・・。数あるメルマガの中でも大切にしているものだ。
→ http://www.hiroshitasaka.jp/tayori/
今日の本は、その「風の便り」が一冊の本になったものだ。前田真三さんの素敵な風景写真と田坂さんの言葉が織り成す素敵なメッセージは、流されずに生き続けるための勇気を僕たちくれる。
すでにメルマガで読んだことがあるのに、紙の上の活字で読むと、また新たな響きが心に届く。やはり紙は、私たち人間が得たすてきな媒体だ。
改めて心に響いたメッセージを書き留めておこう。
たとえ明日、世界が終わろうとも
私は、リンゴの木を植える。 (マルティン・ルター)
このルターの言葉を引用し、田坂さんはこう続ける。
世界が、どう在るかではなく
自己が、どう在るか
その覚悟の尊さを、教えてくれたのです。
ショーン・コネリーがボンド役から下りて一人の演技派俳優の道を歩み始めたとき、次の言葉を語ったという。
決められた道を歩むことは、美しくない。
人生の美学がある。田坂さんは、コネリーの言葉を引き受けてこう続ける。
「美しい」と感じるか、否か。
それは、
プロフェッショナルが道を選ぶとき、
ひそかに、心に抱く、
たしかな基準なのです。
こうして書きとめていくと、50個のメッセージが登場してしまう。あとは、また時に触れて・・・・そうだ、22日の夏至の日にろうそくの灯りのもとで読もう。
100万人の人に読んでほしい、とても大切な一冊。
お世話になってるあの方にプレゼントすることにしよう・・・
イリヤ・プリゴジン(ノーベル化学者)が残した一つの言葉:
システム内の小さなゆらぎが、
システム全体の大きな変動をもたらす。
複雑系についても造詣の深い田坂さんは、よくプリゴジンの話をされる。この言葉に続け、田坂さんは『ゆらぎの勇気』というな素敵なメッセージを紡ぎ出された。
・・・・
一人の社員が、企業に変革をもたらし、
一人の企業化が、市場を大きく進化させ、
一人の社会起業家が、この社会を変革する、
そうしたこともまた、起こるからです。
そして、もしそうであるならば、
いま、我々に求められているのは、
自らが、その「ゆらぎ」となる、
小さな勇気なのかもしれません。
僕は、今、仲間といっしょに「ゆらぎ」となる社内NPOを模索中だ。NさんやOさんやIさんといった数人の仲間は、互いにゆらぎが響き会っていくのが感じられる。
プリゴジン・田坂さん・この本・・・とひそやかに連なってきた「ゆらぎ」は、もうすぐ何かの形になりそうな予感。
言葉に響き、いっしょに行動できる感動を仲間と共有したい。
★★★★★+「ゆらぎ」の先に
・言葉に響くのが好きな方
・年末年始、自分と対話するきっかけのほしい方
・生きる意味を探している方