予行練習は、役に立つ。
定年後の人生をどのように過ごすのか。どんなことをしているのか。経済的にはどうなっているのか。・・・・これから定年を迎える人たちは、そんなことを少しずつ考えているに違いない。2007年から始まる団塊の世代の人たちは、まさに直面する話でもある。
本書は、現在68歳の著者が、定年後の日々をどう過ごしているのか、何を感じ、何を思ってきたか・・・そんなことをエッセイとしてまとめたものだ。
「女性、住居、車・・・このほか、幸せの要因にはいろいろあるであろう。
しかし、すべての幸せの裏には、それだけの不自由が存在するのだ。
家庭内外のいさかい、掃除の手間、余分な出費・・・めでたさも中くらい
なりおらが歳・・」
など、なかなか含蓄があるエッセイ。
犬のこと、釣りのこと、配偶者とのこと、尊厳死のこと・・・・同年代の方にはとても共感ゾーンが多いものではないだろうか・・・
ある意味で、自分史のような内容の本である。
仮に自分もそういうものを書くとなると、あれは何時だったか、えーっとあいつはなんて名前だったか・・・なんて、思い出せないことも多いことだろう。
自分史を書くんしろ書かないにしろ、日記的にいろいろ記録をつけておくのは悪くない。
ブログは、気楽にそんなことをできる環境だ。
しかし、すべてが外にオープンできるもので構成されていないのが人生であれば、やはり、自分だけの日記はほしい。
★★★☆+定年後
・人生の達人になりたいと考えてる方
・定年後に関心ある方
・自分らしさにこだわりのある方