2006年01月11日

一歩先のシゴト力 ~ 小阪裕司 + 超リアル実況中継

その力は、ささいなところに宿っている

書籍情報

一歩先のシゴト力
一歩先のシゴト力
posted with amazlet on 06.01.14
小阪 裕司
PHP研究所 (2005/12/19)

本のひらめき

ビジネスに必要な力とはなんだろう?
リーダーシップ、企画力、問題解決力、プレゼン力、コミュニケーションスキル・・などなど、ふっと頭によぎる言葉は、すでにいろんな本によって解説されている。
それも大事だ。

しかし・・・と小坂さんは言う。

そういうスキルやテクニックより大事な「力」があるのではないかと。

本書には、常識を破る力、積み重ねる力、アイデアを生む力、やりはじめる力、描く力、期待させる力・・・など21の「力」について語られている。巷の出来事や、映画、本、そして著者のまわりの面白い人などのエピソードを材料に、小阪節ともいえる独特の語り口で展開される。

断る力、他人を思う力・・・など平易な言葉は、ごくありふれた事柄なのに、小阪さんが語ると、とたんに光と色が躍るのはなぜだろう・・・。不思議な力がある。

さて、僕の心に一番響いた力・・・それは、「やりはじめる力」

京都国立博物館で開かれたアート・オブ・スターウォーズ展のことが紹介されている。国立博物館とスター・ウォーズ・・たしかに違和感がある。デパートならまだも。
当然、猛烈な反対の荒らしがあったという。それでもこの型破りの快挙(暴挙)が実現した。最初に「やろうよ」といい始めた仕掛け人・狩野博幸さんがいたからだ。

その経緯とともにもうひとつのエピソードがある。
スターウォーズという映画自体も、ルーカスが21世紀フォックスに持ち込んだ時、一人を除く全役員が反対したのだという。いまやそれは、映画史に残る名作となっている。ここに一歩踏み出すことを恐れない力、恐れはあるけれど踏み出す力がある。なんだか元気をもらえるエピソードだ。

ささやかな事象や、なにげないエピソードに隠された「大事な力」をたくさん見つけられると思う。超、おすすめ!


僕の思いつき

ちょっといいフレーズを見つけた。

 << あなたの歴史は、ひとつもムダになっていない。>>

なんて素敵だろう。これは、いつか「すごい!ランチ会議」のテーマにしよう。
これまで、ムダかもしれないなぁこんなことなんて思ってたこと、あんな苦い経験するもんじゃない・・と思ってたこと・・・。それが、実はこうでした・・・みたいなことを語り合う。そこに、新たな自分発見があるかもね。あー早く、すごい!ランチ会議をやりたいなぁー。

「かぶく力」も刺激的。某石油会社のネコスケ氏、K電力の某氏などが登場する。かぶき者とは、奇行の者。変わったやつのことだ。ただし、利己的ではなく他利的にかぶくことが大事。かぶき具合は、ネコスケ氏や某氏に直接きくことにしよう。
(どなたかご紹介くださいね、このお二人のこと)


オススメ度

★★★★★+一歩前へ

読んで欲しい方

・仕事の達人になりたい方
・ノウハウはもういいという方
・人間の魅力にこだわりのある方

Posted by webook at 2006年01月11日 19:59 | TrackBack