おもい~こんだぁら・・・
飛行機がなぜ飛ぶのかと子どもに聞かれたら、多少知識のある人は、ベルヌーイの定理をもちだして、こんな説明をする。
あのね、翼はこんなふうになっていてね、上を流れる空気と下を流れる空気では速さが違ってくるんだわ・・・それでね・・・なんてね。
ところが・・・この仮説、翼の上と下を流れる空気が最後に同時に合流するという前提の上に成り立っている。でも、まてよ、なんで同時に合流しなくちゃいけないの・・という疑問の前に、うぐぐとなる。この問題、航空力学の専門家がマジめにギロンしているのだとか・・。
ほかにも麻酔はなぜ効くのか、地震の原因はほんとにプレートなのか・・・など、なんだか脳みそがぐにゃぐにゃになる。
地動説のコペルニクスは、当時の常識(仮説)に挑んだ人だ。多くの新しい仮説は、そのときの常識に虐待されている。ガリレオも同じ。
現在、科学が発展しいろんなことがわかっていると思われているが、それらの常識はすべて仮説である・・というのが本書のツボ。
お金は価値がある・・・というのも、そういう取り決めで成り立っているだけで、いわば仮説のひとつ。いきなりアフリカの奥地へつれていかれたら千円札はティッシュペーパーほどの価値もなくなる。
常識は無視してはいけないけれど、常識が仮説の上になりたっているという柔らかい見方もできるといいね。
科学的に物事を考える・・ということは、学校で習った『科学的』とされる数式や考え方を正しくつかって考えることではなく、今人間がそうだと信じていることは、仮説の上に成り立っている・・という謙虚な姿勢でものごとをみるということ・・・かもしれない。
人類がわかったことなんて、まだまだちっぽけなものなのかもねー。
今日はどんな常識を疑ってみようか・・・
★★★★+仮説でできている
・柔らか頭になりたいと考えてる方
・仮説に興味ある方
・科学的な考察がすきな方