2006年03月31日

ぱじ(1) ~ 村上たかし + 一新塾

ホロリと笑える・・・・

書籍情報

ぱじ―Momo‐chan’s grandfather“Paji” (1)
村上 たかし
集英社 (2000/01)
売り上げランキング: 77,883

本のひらめき

お父さんがコロリと死んで
お母さんがポロリと死んで
ももちゃんはおじいちゃんと二人暮らしです
パパがわりのおじいちゃんなので
ももちゃんは「ぱじ」と呼んでいます

75歳のおじいちゃんと4さいのももちゃんの物語。
シリーズは9巻まである。

小さな孫をひとり残して死ねないと、おじいちゃんは気丈にも、いろいろとがんばるのだった。そしてふとした出来事がクスリと笑え、ジンと心の中を潤してくれる。

例えばこんなエピソードがある。

ももちゃんが幼稚園で歌を習ってくる。おふろで、ももちゃんが「ぱじ」に習ってきた歌を歌う。

もも: この指パパ、太っちょパパ、ヤァヤァヤァヤァ♪

ぱじ: (ももちゃん 何気なく歌っとるがつらい歌じゃのー)

涙をながすおじいちゃんに ももちゃんはこういう。

もも: どうしたの?
    あ、ぱじが出てこないから悲しいんだね?

    でも、大丈夫だよ!お湯につけてこうしてると・・・・
    ほら ぜーんぶ ぱじ! (指がしわしわになっているから)

    この指 ぱじ
    この指も ぱじ ヤァヤァヤァヤァ・・・ 笑

なんだかほのぼのとしながら、ジンとくる。


僕の思いつき

この本は、きょうひらいた「すごい!ランチ会議」(テーマは、おすすめの本)で、紹介いただいたもの。参加したみなさんがお薦めの一冊を紹介し、その本と紹介した人の心を感じる素敵なランチ会議となった。

菅さんという心優しい方から紹介されたのがこの本。

僕は、菅さんに借りた本を電車でよんで、ジンジンきてしまった。

親もおばあちゃんおじいちゃんも、子どもや孫には何かしら「与えたがる」のがふつう。お金はあるか、お米はあるか、困ったことはないか・・・・と。

ときにはうっとおしく感じることもあるが、こういう場合は、すべて喜んでいただいたほうがいい・・・と、この本を読んで思った。

与えるという素敵な行為。いただくというありがたい行為。その間に、人間は存在しているような気がした。


オススメ度

★★★★★+ガメ

読んで欲しい方

・誰かのためにがんばっている方
・おじいちゃんがすきな方
・おばあちゃんを元気にしたい方

Posted by webook at 2006年03月31日 10:12 | TrackBack