新しい常識の始まり・・
「売れない本の売上が、売れる本の売上を上回ってしまった!」
これは何のことかというと、アマゾンでの売上は、上位の売れ筋より、ほんの少ししか売れない本の合計のほうが多いということだ。
http://www.fri.fujitsu.com/cyber/hotkey/longtail/longtail.html
マーケティングの世界では「80対20の法則」という常識がある。売上の8割は2割の優良顧客が生み出す・・というものだ。ところが、つながりっぱなしのブロードバンド時代には、売れないほうの大多数のほう(ロングテール)が売れ筋の2割を超えてしまう。こんな逆転の状況をロングテールの法則という。
このロングテールの法則が注目されたのは、2004年の12月にクリス・アンダーサン氏の発信がもとになっている。(米Wired誌)
先日の「ウェブ進化論」でも登場し、ほほぉーと思った、あれである。
これまで「切り捨て」られていた部分に光があたったわけである。
理由は、本書でも言われているように、サプライ側と顧客の間のコミュニケーションコストが限りなくゼロに近づき、ちっぽけなものでも世界中でつながりやすくなったことが大きい。チリも積もればすごいことになるというのが現実のものになってきた。こういうことがこれからいろんな場面で起きてきそうだ。
本書では、Googleやデジタルアーカイブ、エン・ジャパンなどを事例に
取り上げている。
本書は、ロングテールの話とマーケティングの話があわせて書かれている。
ちっぽけなものをつなぐとすごい!ことなる・・・というのは、ほかにもいろいろあるかもしれない。ひょっとすると大昔にもあったのかもしれない。
田坂さんの「使える弁証法」にもあったように、螺旋的進化の一つの現象かもしれない。
なんかそういうのあったかなぁー・・・
★★★★+新しい常識
・ロングテールについて知りたい方
・新しいマーケティングに興味ある方
・塵をかき集めてみたい方