沈んだら昇る
「日はまた沈む」という本があった。90年に出た本である。
90年代半ばに日本の衰退が始まる。日出づる国日本に現われた凋落の兆しを英国人ジャーナリストが分析した本だった。実際にバブル崩壊等で苦しい状況になったわけだが、外国人が指摘したところが新鮮だったかもしれない。
さて、本書は、同じ著者による「また昇る」という逆の分析。よのなかのことは波のように繰り返し変化するから当然といえば当然の現象でもある。そろそろ景気が上向いて生活が潤うようになってほしいという期待もあって、キャッチーなタイトルである。
内容は、このところの日本経済の状況、政治の動向、アジアの目線などを外国人ジャーナリストの目で分析し、ちょっと先の未来を予測する内容だ。
「飛ぶ鳥を落とす勢いで何をやってもうまくいく国」ではないが、「どうにもダメなくに」でもない・・・二冊の著書からそんなことが浮かんでくる。
少々読みづらい文章ではあるが、外国人の目線がどんなところに向いているのか知るのにいいかも。
変化は「徐々に」、しかし振り返ってみれば大きな山谷がった・・・というのはよくある話。
どうしようのない会社・状況もずっとそのままではなく(時にはほんとにドボンすることもあるが)、また絶好調だからといってずっとそのままでいけるワケもない。
落ちたら上向き努力を心がけ、上がっても常に危機感をもってことにあたる・・そういう単純なことが、実は結構むつかしい。
わが身を振り返って考えてみよう。
★★★+上下運動
・日本を眺めてみたいと考えてる方
・ガイジンの視線に興味ある方
・日本を元気にしたい方