コスト削減だって楽しくなくっちゃ・・・
BSC(バランススコアカード)には4つの視点がある。その一つに財務の視点がある。そこには次のような単純なロジックが定番で登場する。
企業利益向上 = 売上拡大 + コスト削減
売上拡大は、マーケティングの世界だから放っておいてもワクワクする要素がある。一方、コスト削減は、そうはいかない。その言葉を聞いただけで暗くて面白くな~いというイメージがつきまとう。
本書はそこの感覚が180度異なる。「コスト削減は楽しい!」というのだ。
目からウロコとはこのことで、「社員のヤル気に火をつけるコスト削減」のやり方が、実に面白く解説されている。まさに教科書。
コツは:
1)見える化(コストの森をみて木も見て)
2)ノウハウの共有化(イントラなので)
3)明快な分配ルール(削減できた電気代の1/3を給与として支給とか)
電気代、ガス.水道代、コピー代など「稟議なしで日々動いているお金」に注目している。
パチンコ店等での電力削減プロジェクトの様子が紹介されていて、現場から生まれた様々なアイデアがとてもすばらしく、コスト削減=暗いという“常識”がすっかり覆ってしまった。
電気使用量が社員に「見える」だけで年間700万円の削減
(リゾートホテル)
コピー会社との契約方法などを見直すだけで年間1400万円削減
(金融機関)
などなど、へぇーな事例がたくさんある。
要は、仕事をどれだけ楽しんでやる工夫をするかどうか、トップやマネジメントがどんな気持ちで取り組むかというところがポイントのようだ。
多くのオフィスでは、「コピーは裏紙を使いましょう」などというオキテがある。著者は、これは間違いである!と言い切る。むしろ裏紙として使わざるを得ない紙自体を出さないことだという。理由は本書を読んでもらうとして、代わりにいくつか具体策をご紹介しておこう。
コピー大のコスト構造を理解して、使い分ける。
コピーのカウンター料金より、レーザープリンタのほうがはるかに安い。
ネットオークションでコピー機を購入し、スポットメンテナンス契約のほう
が大幅削減になる。
などなど。
既成概念やお決まりの方法に沿ってコスト削減を進めると、やるほうも面白くないし、効果も少ない。
コスト削減プロジェクト・・・なんてのがスタートしたら、思いっきり面白くする方法を考えるといいね。(そこで役にたつのがMoso力だね)
★★★★★+面白く楽しく
・職場のコスト削減をしたい方
・仕事を面白くするのがすきな方
・電気代、コピー代を削減したい方