2006年03月16日

「へんな会社」のつくり方 ~ 近藤淳也 + ロングテールの続き

常識には→はてな?

書籍情報

「へんな会社」のつくり方
近藤 淳也
翔泳社 (2006/02/13)


本のひらめき

近藤さんに会ったのは、たしか3年ほどまえ。ソフト化経済センターでその年のいかがわしい会社大賞?(ソフト化賞)を受賞されたときのこと。二回目は昨年、百式の田口さんの会議でのこと。

はてなというサービスが立ち上がり、みんなが「?」って「!」だよねって思いはじめたころだ。

本書は、はてなの創業者、近藤さんがご自身の情報や常識に対する考え方や、株式会社はてなの経営の模様などを語った本である。

「ウェブ進化論」の梅田望夫さんのあとがきも読み応えがある。

情報共有とは「私のこと」を「あなたと私のこと」に変えること・・という考えで、事業も社内の運営もとてもユニークなものがある。

例えば、会議はたって行ったり、プログラミングはペアで行う(ペアプログラミング)、開発合宿(山荘など)、他の会社とオフィスを交換するなどなど。

ITの先端企業だから、さぞやすごいデジデジしているかと思えば、とても人間チックなのだ。

進行管理も「あしか」と呼ばれるメモ紙ベースのやり方だ。これは写真もありへぇーこんな風に・・・と、はてなの雰囲気が良く分かる。

オープンというのがキーワードだ。開発の完成度50%くらいで公開し、ユーザーとコラボで精度を高めるやり方など、なかなか面白い。

梅田氏が言っているように『不特定多数無限大を信頼する心』を過剰に有している会社・・それが、「はてな」である。


僕の思いつき

近藤さんは、どうやら子どものころから、『常識』を疑い、いつものやり方に疑問をもつ少年だったようだ。「権力」と「情報隠蔽」に敏感になるようになった・・・と述懐している。

「ルールなんていうのは、たくさんある可能性の中の単なる一つに過ぎない」というのはなかなか至言。

近藤さんに、仕事のやり方や、仕事に対する考え方などを伺う機会をぜひつくりたいねー。ジェイカレッジ、呼んじゃおかなー。


オススメ度

★★★★★+常識を超えて

読んで欲しい方

・常識の壁を破りたいと考えてる方
・はてな、に興味ある方
・つながることで何かを生み出したい方

Posted by webook at 2006年03月16日 10:14 | TrackBack