受け止め方で、その先が大きく変わる。
怒りに満ちたり、ガッカリしたり、落ち込んだり・・・私たちの「こころのシステム」は、なかなか複雑で、思い通りには動いてくれない。
心のシステムとは何か。著者は、「あなたが今まで取り入れてきた、情報や、考え方のパターンによってなりたっている思考パターン」と定義する。
アルバート・エリス博士のABC理論というのがある。
A :Activating event (出来事・状況)
B :Belief System(信念体系、受け止め方)
C :Consequence (感情・結果)
の頭文字をとったものだ。
人は、出来事が直接感情を生み出すのではなく、出来事に対して、どう受けとめるかによって、感情や結果を生み出すのだという考え方である。
私たちが悩むのは、たいてい、マイナスの心のつぶやき、受けとめ方ばかりにとらわれている状態である。現実の出来事にはマイナス面とプラス面を必ず内包しており、その両方を認識しつつ、プラス面に焦点をあてる・・・これこそが真のプラス思考だという。
思い込みに囚われたり、他人の判断基準に振り回されたり、適当に妥協している間にゆでがえる状態になったり・・・・そんな風にならないために、心のシステムがプラスに働けるようにしようというのが本書のテーマだ。
ポチ(犬)とたま(ネコ)が読者と並走してくれるのが楽しい
この本は、先日のジェイカレッジ(木村政雄さん講演)に参加された寺田さんからプレゼントしていただいた。心理学に基づいたプラス思考の本である。
木村政雄さんの講演では、たくさんの素敵な気付きがある中で
人には賞味期限があり、それを伸ばしたり転換したりする工夫が大切だ!
というお話が印象に残った。本書でも、定年後アイデンティティクライシスについて書かれている。つまり定年を迎え、それまで「管理職」「部長」「役員」といった社会的役割を終えると、仲間や居場所を失う。存在意義の喪失だ。
でも、その後も活き活きと生活するには、「自己有用感(自分は誰かに役立つ大切な存在であるという感情)」が必要だという。この役割を見つけること、できれば定年前にそうしたものを並走させておくこと・・が大切という。
木村さんの言葉で言えば、自分の賞味期限を延ばす工夫といったところだ。
ジェイカレッジで繋がったご縁に感謝!(寺田さんありがとう)
★★★★+心のシステム
・心理学を勉強したいと考えてる方
・カウンセリングに興味ある方
・自分を元気にしたい方