自分らしく生きるために・・・
本書は、ビジネスでの儲け方や、、こういうスタイルじゃないと儲からないよといった内容ではない。ビジネス道とでも表現したほうがいい内容がある。著者は、本書をひとつの「道」の提示だという。
なぜ、このビジネスを続けるのか、どこにこのビジネスの矜持を求めるのか、そんな意味を問う内容がある。
もちろん、今ある成功ビジネスを否定するものではなく、それも一つの道であり、人が選べばよいという。資本主義もアングロサクソン型もあれば、ライン型・日本型もあるという。
少なくとも
仕事を通じて、よりよく行き、勝ちある人生を刻むこと を成功と捉え
自分ができることをすることで、それが誰かの役にたつことに
価値観をおくことで、自分らしく稼ぐ方法が見つかるという。
ビジネスの四原則が印象的。
第一原則 絆をつくる
第二原則 世界を売る
第三原則 伝道する
第四原則 コミュニティを育む
絆を創るとは、お客さんとの絆、働く仲間との絆、売っているものとの絆を大切にすることだという。
普通、コンビニは、顧客との絆といった類は無縁だ。便利で商品があって買ってくれればそれでいい・・・これがコンビニの常識である。方や、ビールを定価で売っている酒屋さんは、顧客との絆で頑張っている。(福島さんの講演にも登場した酒屋さんだ)
素敵なエピソードとともに語られるビジネスの「道」は、心の奥深くから湧いてくる仕事へのエネルギーを感じさせてくれる。
自分の取り組んでいる仕事は、何を提供しているのか、何のためか・・・じっくり考えてみる機会を持ちたいね。小阪さんの本はそういう機会を与えてくれるきっかけづくりに適している。
ブランドとは約束である。とはよく言われることである。しかし、人間はミスをする。大切なことは、ミスをしないことではなく「裏切るまい」と思い、常にそうしようと努めることだという。なるほど。約束の本当の意味がわかったような気がする。安全が大切だという企業のトップに達人は、このことを社員に伝えなくてはならない・・・。
いろんな気付きがある本だなぁー。
★★★★★+生き方の形
・仕事の意味を考えたい方
・自分を再定義したい方
・会社を元気にしたい方