人生の現実は、自分の心を映し出した鏡?
本書には、短い物語がかかれている。泣けるから電車では読まないほうがよい。このストーリーは、登場人物の名前と職業の設定を変えてあるが、実話だという。
41歳の主婦栄子、トラック運転手の夫、小学5年生の優太、そして経営コン
サルタントで心理カウンセラーでもある矢口氏が登場する。
優太は、運動神経が少しにぶく、学校でいじめにあう。親にも心を閉ざす子ど
もの姿に栄子は心を痛める。矢口氏が夫の剣道の先輩だったこともあり、思い
悩んで相談をしてみる栄子・・・・
自らの心の中を映し出すために、まず自分の父親に対する感情を吐露すること
を薦める矢口氏。切羽詰った栄子はすがる思いでそのアドバイスに従ってみる。
そして・・・
ハンカチを用意して読んでほしいという前フリに、ちょっと構えるところもあったけれど、いざ読んでみると、涙がこぼれてしまった。ありがとう・・とか、すまなかった・・・という言葉を、いろんな人にかけたくなった。
「人生で起きるどんな問題も、何か大切なことを気付かせてくれるために起こる」「自分に解決できない問題は決しえ起こらない」
など、「原因と結果の法則」や「生きがいの創造」などで心に残ったメッセージが心にしみる物語を通して伝わってくる。
ゆるせない奴がいたり、いつもバカにしたり軽蔑したりしている人がちかくにいたら、読んでみよう。心のモヤが晴れるかも。
すべては、自分の心を写す鏡だった・・・なんて・・・。
あの人は、どうしてもゆるせない。あいつは、ガマンがならない。なんでこんな小さなことでクヨクヨするんだろう。いろんなネガティブ感情が、日々の生活の中では心の中に浮かんでくる。
僕の心の師、伝ちゃんは、こういった。
どうでもいいことに心を痛めるのは、もったいない。人生はもっと
楽しく、明るく、いいことで満たしたい。
そして、許せない相手にどう対処したらいいかも教えてくれた。同じことが本書にもあった。
「私がそうであるように、○○さんも喜びを味わいたかったんだ。」
「私がそうであるように、○○さんも苦痛を避けたかったんだ。」
私もそうであるように・・・だよね。やっぱり。ゆるす・・・という行為は、人を一段高みに連れて行ってくれる。
許している自分を鏡の中に発見してみよう。
★★★★★+かがみ|みがか
・新たな自分を発見したいと考えてる方
・心の鏡に興味ある方
・まわりの人を元気にしたい方