うまくいく「考え方」
ハウ・ツー・ドゥの本ではない。むしろハウ・ツー・シンクの本である。GTD(Getting things done)の生みの親、デビッド・アレン氏の Readyfor Anythingの邦訳である。監訳者は、百式の田口さん。
GTDといえば、ToDoListや手帳、スケジュール管理のツールなど、その方法論につい目が行きがちである。しかし、最も大せつなことは、「ようするに考え方の問題」であるということだ。方法は、いろんなものがあり、気に入ったものを試してみればいい・・・。
さて、考え方。 まず大事なことは、「仕事術とはタスクを片付けること」ではなく「新しいアイデアや創造を生み出すこと」であるという点だ。仕事に対して、どういう姿勢で取組むか・・・そこにまず分岐点がある。別の言い方をすれば、マネジメントの対象は、作業や時間ばかりではなく、アイデアやエネルギー(やるき)にも向けるべきということだ。
ではそのためにどうすればいいか。やり方は別として、まず考え方としてこういうことが言えるという。
やるべきことを洗いざらい、ずべて、とことん出し切ること。
やりかけの仕事がいっぱい増えて困る毎日、それを吐き出して「心の空きスペース」を生み出すところから「創造の芽」が出るというわけだ。もちろん書き出せばそれでいいというわけではない。GTDのワークローなるものも提示している。しかし、人生のことも日々の仕事のことも「全て」書き出すところに意義あり!というのは非常に面白い。
また、大きな目標(今年中に新規事業の計画を立てる、など)は、大きすぎたり、あるいは納期がずっと先だったりして(重要であるが、緊急でない)、ついつい先のばしになる。こういうときは、
「次に起こすべき具体的行動」を定義することが重要だ
という。例えば、○○さんに相談する。企画書のサンプルを見る・・・など。
どうやったら、創造的な仕事に集中できるか、どうしたら面白く仕事ができるか・・
そのための「自分のやり方」を見つけるヒントがいっぱいありそうだ。
ToDo List の奴隷になるか、DoDo list で自由の身になるか・・・。ねっこに持つべき考え方が大切だ。
監訳者の田口さんが、あとがきで書いているように、
GTDのいいところは「うまくいく考え方」であって「ツールは何でもいい」
ところである。田口さん自身も、バブルマップとか、CHEK*PADとか、3色フォルダーとかオリジナルモードのアイデアを試している。
この土日、うちのかみさんが、「すごい!スケジュール管理方法」を編み出した!(ひさびさに、かみさんはエライ!と思い直した瞬間だった:笑)いつか、こういうのをGTDツールの一つとして世に問うてみたいものですねぇ。これは、そのうち紹介しましょうねっ。
いろんなツールを日々、考えてみよう!
★★★★★+ライフ・ハック
・仕事をスイスイ進めたいと考えてる方
・GTDに興味ある方
・もっと仕事したい方