Googleは、なんだか哲学がある。
ネット検索でグーグルを使っている人は多い。最近では、Earth Google とか
グーグルマップなどのサービスも展開され、もはやインターネットの必需サー
ビスとなっている。そして、その誕生と成長の軌跡は非常にワクワクするし、
またこれからのネット社会の未来を先取りする頼もしさも感じる。
そんな中、グーグルの本は最近たくさん出ている。その中でも本書は、創業者
のラリーとサーゲイについて、生い立ちや考え方、誕生秘話などがとても詳細
に語られていて面白い。書いたのはワシントン・ポスト紙の記者。
原書は、「The Google Story」である。
グーグルの成長の軌跡を丹念に追いながら、彼らが何を考え、どんな挑戦をし
てきたのか、そしてこれからどこへいくのか・・・生身の息使いが聞こえそう
なライブ感で迫ってくる。470ページもある大部な本なのにとてもすいすい
読める。
スタンフォード大学で出会った二人の青年。ラリー・ペイジとサーゲイ・ブリ
ン。どちらもお父さんが学者。二人は子どものころから相当頭がきれたらしい。
二人は、学生のころウエブ検索の新しいやり方を思いつくのだが、ペイジの指
導教官の一人、ウィノグラッド教授の言葉が印象的だ。
ウエブページをランク付けする知的な探求も、結局のところは「思いつき」
から発展していった。
といっている。ロジカルシンキングとか、論理思考ではなく、ひらめき、思い
つき、感性が、まずあったということだ。そしてどちらかといえば、会社を作
って金儲けしようという拝金成功主義よりは、とにかく精度の高い検索エンジ
ンを造りたかったというのが発端だったという。
初めて作ったサーバーの写真とか、グーグルが生まれたときの人の出会いや、
教授たちの支援など様々なエピソードは、とてもワクワクする。アマゾンのジ
ェフ・ペゾスが、当初から彼らの相談を受けていたというのも興味深い。
グーグルはやげて急成長し、株式公開をするが、そのときも、従来のウォール
街の因習を打ち破るすごい!やりかたをする。
そもそも世界中のウエブをダウンロードして、リンクを解析し・・・なんてい
うとほうもないことを考えるのは、これはもうMoso以外になんと言えばい
いだろうか。そして、それが実現し、いまやグーグル経済圏とまでいわれるよ
うな時代にもなってきた。95年からわずか10年ほどの間のデキゴトである。
グーグルは心の中に何を大切にしてきたのか・・そんなことを感じながら、と
ても面白く読める二人の若者の成功物語。
目が離せないグーグルは、どこへ行くのだろうか・・。
本書を紹介してくださったのは、ビットバレー(あーなつかしい)を盛り上げ
ていた松山太河さん。同じ苗字をいいことにあのころからお付き合いいただい
ている。今もネット関連のリーディングエッジを切り開いていらっしゃる。
あるセミナーで、太河さんからGoogleと書かれたフリスビーをもらった
のが、僕が初めてグーグルを知ったときだった。
グーグルがこれからのネット社会をどのようにするのか、大いに注目したい。
グーグルの未来にある3つの選択肢・・という田坂広志さんのPodCast
も、オススメだ。
http://www.sophiabank.co.jp/bangumi/prg060601_03/index.php
今日もグーグルしながらの一日でしたね。MosoGoogle なんてサー
ビスが始まらないかなー。
★★★★★+未来社会の夜明け
・Googleをもっと知りたい方
・Google創業者に興味ある方
・Googleの未来が気になる方