で、あなたはどうしたい?。
職場でも家庭でも仲間の集まりでも、コミュニケーションはとても重要である。そんなことは当たり前だと誰でも思っている。にもかかわらず、なかなかうまく機能していないのも事実。なぜか・・・。
x こんなことは話さなくてもいいか、とりあえず・・・
x なんで、それを話してくれなかったのか・・・
x 聞いてないぞ俺は・・・
といったちょっとしたすれ違いが、組織力を低下させる。人は知らず知らずのうちに、ひどい聞き方をしているものらしい。(反省)
そこで、コーチングの登場。聞いてもらえてうれしい雰囲気や、もっと報告したくなる聞き方が職場の「空気」としてあれば、組織エネルギーは格段に上る。それをリードするのは、上司だ。
本書は、そうしたコーチングのノウハウを書いた解説本かといえば実はそうではない。いくつかのコーチング・エッセンスやノウハウも解説されているが、実は、もっと深いレベルの内容がある。
斉藤潔、という一人のプロフェッショナルコーチが生まれるまでの人生ドラマが「コーチング」というひとつのやりかたを軸に展開している。タイトルから受ける印象を大いに裏切って(?)とても素晴しい内容がある。
斉藤さんは、すべてにおいてオープンな姿勢がある。本書でもこれまでの人生経緯を大胆に開示しながら、コーチングの素晴しさを紹介している。
斉藤さんは、以前印刷業界の会社にいるとき、コーチングに出会い、コーチングで会社の風土を変えようと燃える。やがて斉藤さんが出会ったコーチは、近藤真樹さんという女性のコーチ。その後、斎藤さんが未来を自ら切り開くプロセスが、近藤さんとのコーチングのやり取りの中で、リアルに再現されている。斎藤さんは、会社での役員につながる総務部長への昇格オファーをけって、コーチングを世に広める道へと踏み出し独立する。この過程が、ぼくにはとてもドラマチックで心を動かされた。
一人のビジネスマンが、コーチングに目覚め、自らを成長させながら、新しい地平を切り開くそのプロセスそのものが、読む人の心をゆさぶって、元気と勇気をくれるのではないだろうか・・・。
尊敬する斉藤さんの本がついに世に出たうれしさをバックに、多くのビジネスパーソンにこの本をオススメ!しとこう。
コーチは考えを整理させてくれる。
原因と結果をつなげてくれる。
「では、あなたはどうしたいのか」と次の行動を促してくれる。
「もしもそれが強みだとしたら、あなたはどんなことがしたいか」と問いかけてくれる。
誰しも、大事なこととわかっていてもついつい「先送り」してしまうことがある。いつか・・と思っていると、もう定年か・・・なんてことは、実は腐るほどあるのだ。そういうところを自分と並走しながら鼓舞してくれる、そんなコーチがいたら・・・・。うん、きっと人生楽しい。
実は、ビジネス経験を活かしたコーチは、まだ数が少ないらしい。様々な経験は、すべて意味があり、何かにつながる可能性を秘めている。いまからでも遅くない。自分を活かし、人のお役にたてる立ち位置に自らをもっていけたら楽しいね。どぉ?あなたも。
★★★★★+あなたはどうしたいの?
・コーチングを勉強したいと考えてる方
・コーチングに興味ある方
・職場の雰囲気を変えたい方