2006年06月20日

人を大切にする経営 ~ 池上孝一/岡村直昭 + Moso製作所ブログ

大切にするって、どういうこと?

書籍情報

人を大切にする経営
人を大切にする経営
posted with amazlet on 06.07.02
池上 孝一 岡村 直昭
ファーストプレス (2006/06/17)


本のひらめき

面白そうな会社、元気な会社は、個人がとても活性化している企業である。個が活性化している会社とは、「個人が持てる力を最大限発揮している」と同時に「会社もその個人の力を発揮できるようにうまくサポートしている」会社である、という。ふむふむ、確かに。

本書には、そうした優良企業としてトヨタ、日本IBM、ワタミ、メリーチョコレイト、リクルート、松井証券などが事例として登場する。
こうした企業からは人材が輩出されている。(人材排出企業とはエライ違い)

本書では個人の資質をピラミッド形式にうまく整理している。

ピラミッドの頂点から、ケイパビリティ、マインド、パーソナリティの順である。さらにそれらを細分してある。なかなかスッキリしている。

 ケイパビリティ = 知識、スキル、コンピテンシー(行動様式)
  |\
 マインド    = 意欲、意思
  |  \
 パーソナリティ 
  |    \
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
またモチベーション(意欲)のドライバーで、ハーツバーグの「動機付け、衛生理論」がまた登場した。(最近よく出くわすね)
簡単にいうと、それがあれば元気がわく動機付け要因と、それがないとガックリする衛生要因があるということだ。前者の動機付け要因は、「貢献、成長、承認」といった要素、後者の衛生要因は「調和、安心、金銭」といったものがある。

個が活性化するのに、正しく公平に評価し、給与賞与に差をつければそれでよし!というのは、間違いだということだ。

きのうの「シンプルなしかけ」で具体的なやり方のヒントをもらい、本書で体系的な理解をするとよいかも・・・。


僕の思いつき

ものごとを構造的に図解して整理するのは、面白い。ふだん何気なくやっている仕事や業務を、構造的図解に落としてみるのもいいかもね。

日本電産の永守社長は、「夢を形にする経営」を標榜し、大法螺もときにはふいているという。たとえば2030年には、世界で100万人を雇用をし、雇用世界一になる・・といったものだ。楽しいMosoだね、Moso。

ほかにもいろんな人のいろんなMosoがあると思うけど、知ってる人教えてね。



オススメ度

★★★★+個の活性化

読んで欲しい方

・組織を元気にしたいと考えてる方
・成果主義の誤謬に興味ある方
・面白く仕事をしたい方

Posted by webook at 2006年06月20日 10:36 | TrackBack