命のリレー・・・
これまで恐竜の本や特集などはいくつかあった。でかい生き物がこの地球に生まれ、突然絶滅したのか・・・といったものが多い。
本書は、恐竜と哺乳類の関係性をとらえた非常に興味深い内容である。
どうやら哺乳類と恐竜はずいぶん長い間、併存した・・というか迫害された時間があったらしい。しかし、その時間があったからこそ哺乳類としての能力を獲得したという。
それは脳と子育てのやり方だという。脳の発達と、胎生という子育ての方法は恐竜との戦いの中で獲得されたのだという。
そんな歴史のプロセスを、化石の発掘や科学者の研究を交えながら、紹介している。アメリカ・アルバカーキ、中国・遼寧省など現地取材の様子も非常におもしろい。
本書が、プロデューサーの語り調で書かれているのが非常に親しみと好奇心をかきたてる。
科学本としてとても魅力的にできている。
今晩、21時からNHK特集で、この本のテーマである恐竜対哺乳類の番組がある。本書を読んで、番組を見るのも楽しい。
番組をみてから本書を読むのもいいだろう。来週もあるようだし。
お見逃しなく・・・。
★★★★★+過去からの贈り物
・命の尊さを感じたい方
・恐竜に興味ある方
・本とTVを楽しみたい方