Moso系で行こう!
子どもは時として、鋭い質問を発する。きっと私達も子どものころはそんな疑問をごくあたり前のように心にいだいたことでしょう。
やがて、知識を学び、社会の常識を身につけ、組織での身の振り方を覚えた今私たちの脳みそは、自由な発想からかなり遠いところにきてしまったかもしれない・・・。
本書は、スウェーデン式アイデア・ブックの第二弾。
本書では、子どもと大人の会話の中に、自由な発想の大切さをハタと気付かせてくれるエピソードが30個。なるほどと感じながら、少しづつ、子どもの頃の自由な発想と疑いもなく信じられる素直さが心の中に戻ってくるのを覚える。
電車の中で、読みふけり、・・・・あーこれがMosoタイムだ・・と感じた。
こんな親子の会話がある。
「ヘンリック、月へ行くのは難しいと思うかい?」
すこし面倒そうにヘンリックは答えました。
「行ってみたことないのに、わかるわけないでしょ」
多くの可能なことばかりか、心から実現してほしいと願うことさえも、不可能だと決め付けていませんか? 自分の能力を疑わない子どもの姿には、開放感や一種偉大なものが感じられます・・・と著者は付言する。
純粋に信じられる心・・そんなものをまた取り戻してみたい・・と本書を読みながら強く思った。
Moso系。 ・・・というのをMosoしてみた。
私たちは、学習や経験、先生や先輩の言葉などをもとに大人になる。大人になることは素晴しいことだ。適切な判断力、慮る力、共感できる心・・・すばらしいものを身につけることができる一方で、先入観、偏見、思い込み・・・といったものも同時に心のどこかに住みつかせてしまう。
すると「脳は年取るごとに手抜きを覚え、考える代わりに手っ取り早い近道を進むようになる。一度学んだことを元に一般化したり、何か一つが事実であれば、似たものをすべて事実とみなしたりする」。せっかくのヒラメキやアイデアも試すことなく過ぎさる一瞬にしたりする。
Moso系では、偏見、先入観、ステレオタイプ、思い込みの状態をサラリとかわし、ひらめきやアイデアを自由空間に漂わせる。
そして、・・・「試す」
試した結果、失敗すれば「学び」、成功すればさらにお役立ちへと昇華させる。
Moso系の触媒は、素直な心、試してみる勇気、すべっても笑える度量、応援する心の広さ・・・そんなものが活きている。
こんなことを1時間の電車タイムにMosoさせてくれた、素敵な本だ。
北欧の国の双子の著者に感謝!
★★★★★+純粋に信じる心
・Mosoを体感したいと考えてる方
・アイデアの泉に興味ある方
・脳みそをフリーにしたい方