2006年08月13日

トンデモない生き物たち ~ 白石拓 + ポケモンスタンプラリー

いきものは神秘的・・・

書籍情報


本のひらめき

著者は、以前アマゾンを2ヶ月ほど旅行したことがあるという。そのときのタランチュラとヤモリの生死をかけた攻防はとても印象的だった・・・と前書きで述べている。それは、自然界の縮図そのものだったと・・・。

この星の存在、生物の存在・・・様々な連鎖・・・どれをとってみても奇跡としかいいようがない。人がまだまだ知らない秘密や不思議が自然界にはいっぱいある。そんなことを、この本は教えてくれる。

アリの仲間は世界で1万200種もいる。日本には、そのうち260種とか。世界のアリの人口(笑)は、1兆匹のさらに1万倍くらいとか・・・。さてそんなアリの世界にはカースト制があり、基本は3階級ある。女王アリ、オスアリ、ワーカーのメスアリ。アリはコロニーを作って社会生活をするが、時々他の巣のアリとケンカするらしい。そのとき、敵味方を区別するIDは何か。どうやら、匂い物質(フェロモン)がその役目らしい。人間のIDより進んで
いるかもね。

また、クモも不思議だ。クモは、糸をはくが、3種類から6種類もの糸を使いわけてはいているらしい。その中でもっとも強度が強いのは、牽引糸。自分の身体を支えて地上に降りたりする命綱だ。同じ太さで比べると鋼の4倍の強さ、伸縮性・強度はナイロン製の釣り糸にも匹敵するらしい。熱にも強く、200℃までは安定しているとか。ここまで研究が進むと、人間のすることはただ一つ。同じような糸を作れないか・・・。実は、軍事的な目的ですでに開発が進んでいるらしい。

そのほか、「ヒマラヤ山脈を越えるツルの呼吸システム」「生きるためにアリになったコオロギ」「JR西日本の500系新幹線の騒音対策に取り入れられたフクロウの羽根」「息子と娘を産み分けるヨシキリの考え方」など、不思議がいっぱい。

人間を謙虚にさせてくれる一冊。


僕の思いつき

自然界にいる動物や植物を観察するのは楽しい。夏休み、こどもといっしょにそういう時間をもつのもいいね。子どもは、ごく自然に、「素直な疑問」を口にする。あっ、そんなこと疑問にもおもわなかったなぁーなんてことがよくある。

素直な疑問。

会社の中でもそういうのはよくあるよね。
なんでハンコこんなにいっぱいいるの? なんてね。

オススメ度

★★★★+奇跡神秘不思議

読んで欲しい方

・自然をもっと知りたい方
・生き物がすきな方
・謙虚になってみたい方

Posted by webook at 2006年08月13日 09:59 | TrackBack