左脳+右脳+きもち → コンサル道
コンサルタントという職業は、なかなかかっこいい。トム・ピーターズや、大前研一といった世界級のコンサルタントもいれば、中小企業を元気にしている素敵なコンサルタントもいる。また、え、あんたに何か教えてもらうの?と腰を引いてしまうような新卒ピカピカみたいなフレッシュな方もいる。ともあれ、若者があこがれるコンサルタント。さて、彼らはどんな仕事を、どんなスタイルでやっているのだろうか?
この本は、プロフェッショナル・コンサルタントの野口さんが、現場力という切り口で、コンサルタントの実像と理想形を示している。
パワーポイントをつかって、並み居る役員を前にさっそうとプレゼン。そんなイメージがコンサルタントという言葉からは浮かぶが、実際には、水面の下でものすごく地道な活動もしている。
で、コンサルで大切なことは、ものごとを分かりやすく整理・分析する左脳の世界と、で、こんなふうにしたらどうだろうという左脳の世界をうまく融合させて使うことだという。野口さんの言葉でいえば
「仕組む力」の論理思考 = フレームワーク+ロジックツリー
「仕掛ける力」のコンセプト思考
ということになる。
仮説思考も大切だという。とにかく、何でも仮説仮説。それが野口さんのいるHRIの普段の様子らしい。
「へぇトヨタってすごいな」と思うだけではなく、「トヨタのその施策の
とこがすごいのか、そしてそれはどう応用できるのか」まで考えるクセ
をつけておこう。
という。なるほどね。
コンサルタントの心得みたいなのがわかる。そして、それはコンサルタントだけえなく、ふつうの会社の中でも使える思考法である。
野口さんの本は、「ロジカンルシンキングのノウハウドゥハウ」などをはじめたくさん読んだ。いずれも感じることは、表現からうける感覚がとても、読者に近いところに下りてきて話を進めているところ。目線をおとして書いているところがうれしい。
それから、言葉がとてもユニークで面白い。
瞬間凝縮力=問題の本質をぎゅっと瞬間的に把握し、決め込む力。
ニーズをシーズでウォンツに!
ディープ&フォーカス!
今回、そうそうって思ったのは、これ:
モレもダブリも課題の中にはあってもいいんじゃないかと思う。
モレやダブリばかり気にしていては、本質が見えなくなってしまう。
ロジカルできっちりすることと、ぼわぁーっとした中から本質をつかんだり、論理の起点を探したりする右脳の世界(藤原さんの表現では情緒)が、うまくバランスしているのが、とても心地よかった。
★★★★★+現場ですな!
・現場力を身につけたい方
・現場がすきな方
・コンサルになりたい方