いいことは、続けてみよう
著者の石田さんは、学生のころから男性モデルで稼いでいた。女性自身、メンズクラブ、男子専科などの雑誌やコマーシャルキャンペーンなどにひっぱりだこ。しかし、24歳ころからだんだん仕事が下り坂になり、知り合いの紹介で小さなモデル事務所をスタートする。なかなか順調で、松本伊予、本田美奈子、中山美穂などのモデルを擁していたという。タモリがまだ無名のころの出会いもあったようだ。
しかし、この事務所もあるとき社員の造反(退職)で危機を迎える。
そこからが、石田さんのターンアラウンド。事業ドメインを切換え、モデルは素人しかあつかわない・・という画期的な戦略にうってでる。
エキストラなどの需要の伸びと、“一度でいいから出てみたい”という一般人の夢とをつないだオンリーワンビジネスを展開することに。今では5000人の登録者を有するNo1事務所になっている。
こうした30年以上の歴史の中で大切にしてきたことや、父親との約束(大学を出ること)、家族との交流(手紙)など、半生を語った本だ。
とってもドラマチック。そしていろいろと感じるところがある。
「波乱万丈」という番組がある。福留さん、かんぺいちゃん、野際陽子さんがゲストの人生模様を聞く番組だ。今日の本は、そんな雰囲気で展開されている。
こういうのを社内でもやったら面白い。
「社内・人生チャンネル」なんていうインタビュー番組を作ったら面白いねー。
へぇー、あの人はそんな苦労も。。。なんて。
本書の著者のように、地道に守り続けてきた大切なことなどを、一度はどこかで語ってみたいよね。誰でも。どんな仕事でも。
結婚式で、「新郎は、頭脳明晰で、xxx大学を卒業し、xx会社においては重責を担い」・・みたいに持ち上げられるのは、気恥ずかしい。一方、山あり谷ありの半生を、面白おかしくプレゼンするのは、けっこう面白いと思う。
自分のシリーズを作っておこうね! (人生チャンネルが聞きにいくから)
★★★★☆+持続
・人生ドラマが好きな方
・半生記がすきな方
・自分の人生を見つめてみたい方