光の中で・・・・
素敵な絵本。あとがきをよんでいたら涙がとまらなくなり、そっと洗面所へ逃げ出した。家族に気づかれないように・・・笑
5匹のうさぎが、おかあさんの胎内にすごしているところから物語は始まる。
ふんわりとやわらかく、ぽかぽかと暖かく、ゆらゆら優しく揺れる
ベッドの中に、ユックたち5匹のうさぎの兄弟たちは、身を寄せ合って
眠っていました。・・・
ユックたちの背中には天使の羽がついていて、身体はしっとりと
濡れています。
ユックの名前のゆらいはゆっくり。彼の左の耳の先には、金色の星型のしるしがある。にっこりのコッコ、おっとりのオットー、のんびりのノンコ、がんばり屋のバリー。5匹のうさぎは、光の合図とともに生まれていく。出発だ。天使の羽根がはずれて、これからは前足と後ろ足だけで走ったりするんだ。
5匹はつぎつぎと飛び出していく。ところが、ユックだけは・・・
責任感の強いユックは、みんなを先に送り出したが、自分は後ろ足に力が入らず動くことができない。心臓も弱い。
もう僕はダメだと思ったそのとき、氷の中をすべるような不思議な感覚が体中をはしり、やっとの思いで、この世に生まれ出た。
そこから素敵な5匹の兄弟とお父さんお母さんの物語が進んでいく。
この絵本は、聖路加病院に入院していた絵門ゆう子さんとある少女との約束から生まれた。絵門さんは、入院中、山中さんというパステル画家とも出会った。
この本は、不思議な出会いと、ひとすじの光の中で生まれた奇跡の作品だ。
いのちを大切にしてほしい友達がいたら、そっと渡して上げましょう。
この本は、どなたに教えていただいたのだろう・・・。申し訳ないことにその方のお名前を失念してしまった。(ごめんなさい。メールしてねー)
人から人へ、素敵な情報が伝わるのは素敵である。
この本の場合は、情報なんていうレベルの話ではない。なにか別のものが光のように、見えない何かのように、伝わったように思う。
人間は、こんな精神性のつながりを生み出せる不思議な存在。
涙を流せる瞬間があることに、感謝したくなった。
★★★★★+生かされている自分
・命の重さを感じたい方
・絵本がすきな方
・子どもたちにいい話を聞かせたい方