2006年09月22日

フラット化する世界 下 ~ トーマス・フリードマン + 新しい標識


   G 3.0!


書籍情報


フラット化する世界(下)
トーマス・フリードマン 伏見 威蕃
日本経済新聞社 (2006/05/25)


本のひらめき

前回に続き、フラット化する世界の下巻である。フラット化とは、経済の壁、国の壁、通信の壁がうすれ、様々な人が繋がっていく新しいグローバリゼーションの様子を表現している。

サプライチェーン、アウトソーシング、情報の海・・・などのキーワードで、世の中の潮流を分析している。

下巻では、アメリカの危機、途上国、企業のフラット化などを解説する。そして、当然のことながら「フラットでない世界」のことも言及する。

グローバル3.0の新しい経済の中で生き残るには、3つの道があるという。ひとつは、「かけがいのない、もしくは特化した人」になること。二つ目は、「地域に密着して錨をおろしている人」である。そして、3番目は、新ミドルクラスと呼ばれるカテゴリーだ。組み立てラインの労働、データ入力、経理関係などさまざまなミドルクラスの仕事はアウトソーシングやオートメーションに取って代わられるが、その裏では新たなミドルクラスの需要も発生しているという。たとえば、コラボレーションのまとめ役、偉大な説明役、熱心なパーソナライザーなどなど。

人とうまくやたり、右脳を働かせたり・・・新ミドルクラスの資質は、ありふれたものでありながら、それをとんがらせていく必要があるようだ。

国境を越えたコラボレーションやイノベーションがますます進む中、世界がどうなっているのか・・・を考えさせてくれる。

個人的には上巻のほうがより面白かった。


僕の思いつき

IQ,CQ,PQというのが登場する。IQは聞きなれた知能指数。CQとは好奇心指数(Curiosity Quotient)。PQは、熱意指数(Passion Quotient)である。

フラットな世界では、CQ+PQ>IQ だという。好奇心や情熱こそが重要だということだ。

佐藤伝ちゃんの本にはDQ(Dream Quotient) が登場する。

この際、ほかにもいろいろ考えてみよう。



オススメ度

★★★★☆+G3.0

読んで欲しい方

・世の中の流れを知りたい方
・新しい視点がすきな方
・何かを変化させたい方

Posted by webook at 2006年09月22日 16:16 | TrackBack