G 3.0!
前回に続き、フラット化する世界の下巻である。フラット化とは、経済の壁、国の壁、通信の壁がうすれ、様々な人が繋がっていく新しいグローバリゼーションの様子を表現している。
サプライチェーン、アウトソーシング、情報の海・・・などのキーワードで、世の中の潮流を分析している。
下巻では、アメリカの危機、途上国、企業のフラット化などを解説する。そして、当然のことながら「フラットでない世界」のことも言及する。
グローバル3.0の新しい経済の中で生き残るには、3つの道があるという。ひとつは、「かけがいのない、もしくは特化した人」になること。二つ目は、「地域に密着して錨をおろしている人」である。そして、3番目は、新ミドルクラスと呼ばれるカテゴリーだ。組み立てラインの労働、データ入力、経理関係などさまざまなミドルクラスの仕事はアウトソーシングやオートメーションに取って代わられるが、その裏では新たなミドルクラスの需要も発生しているという。たとえば、コラボレーションのまとめ役、偉大な説明役、熱心なパーソナライザーなどなど。
人とうまくやたり、右脳を働かせたり・・・新ミドルクラスの資質は、ありふれたものでありながら、それをとんがらせていく必要があるようだ。
国境を越えたコラボレーションやイノベーションがますます進む中、世界がどうなっているのか・・・を考えさせてくれる。
個人的には上巻のほうがより面白かった。
IQ,CQ,PQというのが登場する。IQは聞きなれた知能指数。CQとは好奇心指数(Curiosity Quotient)。PQは、熱意指数(Passion Quotient)である。
フラットな世界では、CQ+PQ>IQ だという。好奇心や情熱こそが重要だということだ。
佐藤伝ちゃんの本にはDQ(Dream Quotient) が登場する。
この際、ほかにもいろいろ考えてみよう。
★★★★☆+G3.0
・世の中の流れを知りたい方
・新しい視点がすきな方
・何かを変化させたい方