以前、ある講演のアイスブレイクで、こんな遊びをした。参加者の皆さんが、社長、校長、旅館のおかみに分かれる。一人が、とんでもないトラブルを言う(うちの社員がデータを漏洩しました!、みたいに)。それに対して「それはちょうどいい・・」で受け答えを考えるというものだった。3人でそれぞれ入れ替わり、冒頭から大喜利風に盛り上がった。
これは、どんなことも、まず「そうか、なるほど」と受け、「ちょうどよかった」といってポジティブに切り返すというゲームだった。
本書は、人生何ごとも「Yes,And」で考えて行動しよう・・というちょっとした習慣を提言している。ちょっとした・・・ことなのに、実はとんでもなく人生を明るく切り開いてくれる素敵な考え方だ。
年に150回も全国を飛び回り、研修やワークショップをしている著者が、そのエッセンスを凝縮した言葉、それが「Yes,And」だ。本書は、それを物語風に語ったものだ。
AM7:00.ダメでトロい私は、上司にミスを責められている夢から覚めて起床。あ~ぁ、またユーウツな一日のはじまりだ。母親に起こされて、新聞を取りにいくとそこに何かへんなカードが入っている。あれ?なんだろう。・・・それは、
今日一日<Yes、And>で過ごしてみて♪
ではじまる短いメッセージ・カードだった。
Yes、Andで考える一日が始る。上司、先輩、役員、お客様・・・さまざななやりとりの中で、「私」は、Yesと受け入れ、Andとプラスに考える行動を試してみる。やがて・・・
Yes、And思考は、自然に相手のことを考えるようになる、という。そう、そこにパラダイムシフトがある。イヤな言葉、状況こそ、パラダイム転換の絶好の機会。「相手から投げられたことすべてをまずはYesで受け入れ、その意図を察して自分の気持ちやアイデアを融合させ、Andで返すこと。この習慣がよい循環、Good Spiralを生む」のだ。
この本、すごい!です。今週一週間、試してみよう!
なんでこのクソ忙しいときに、こんな仕事を追加で・・。
どうしてあの上司は、グチグチとミスを追及するんだろう・・・。
なんで、お客様は、よりによってこんなときにこんなクレームを・・・。
などなど、毎日の仕事や生活の中では、予期せぬこと、嫌なことが起きたりする。それもちょうどイヤなタイミングで。
そのときに、もぉーイヤだっ!とヤケになるか。Yes、Andで受け止めてプラスに返せるか。ほんのわずかな刹那、分かれ道の瞬間がある。選ぶのは自分だ。
さてさて、きょうはどんなことがおきるだろう。Yes,And。それは、ちょうどいいができる人が、みんなから好かれるね。
そして、この方法。もっとも難しくてもっとも近い関係(夫婦)にも使えそうである。二分に1組が離婚しているらしいから、これはもっと世の中に広げなくては、なりませぬなぁ。
★★★★★+ちょうどいい!
・コミュニケーションを良好にしたい方
・ヤな奴とうまくやっていきたい方
・職場を楽しくしたい方