2006年10月06日

ムハマド・ユヌス自伝 ~ ムハマド・ユヌス + 幸せって

書籍情報

ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家
ムハマド ユヌス アラン ジョリ Muhammad Yunus Alan Jolis 猪熊 弘子
早川書房
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本のひらめき

銀行。といえば人々から預金を募り、それを人や企業に貸し付けて利子を稼ぐ・・・そんなイメージがある。そして、できれば大口の、できれば儲かっている優良企業に貸し付けて・・・ガッポリ設ける・・・なんていうのが効率的だ。

本書の著者ユヌスが始めたグラミン銀行は、そういう銀行の常識をはるかに超える存在。なにしろ

 担保のない、貧しい人(1日1ドルとか)を対象に資金をかしている。
 貸付も数十ドルからである。
 
そんなビジネスが成り立つのか・・・。

成り立っている。98%以上がしっかりと返済をしているという。私たちの常識が、思い込みという落とし穴にはまっていることに気がつく。
そして注目すべきは、この銀行のミッションが「世界から貧困をなすす!」というものであることだ。すばらしきMoso!

しかし、すでに1200万人(バングラデシュの10分の1)が利用し、1万2000人ものスタッフと1097箇所の支店があるという。融資をうけているのはほとんどが貧しい女性だという。

こんなすばらしいMosoを繰り広げている、ユヌス教授(実は大学の教授なのだ)の自伝である。生い立ちやグラミンの活動などがかなり詳しく書かれている。銀行2.0の世界は、確かそのトラストの輪を広げつつある。


僕の思いつき

チャリティー(施し)ではなく
クレジット(信用)で、
自立を促す。

天は自ら助くるものを助く・・・。

っていうことだねぇー。

ロングテールの世界は、いろんなところで起きているようだ。



オススメ度

★★★★★+ミクロクレジット

読んで欲しい方

・銀行を始めたい方
・自伝がすきな方
・よのなかを変えてみたい方

Posted by webook at 2006年10月06日 20:23 | TrackBack