2006年10月28日

どうすれば、こぐまにダウンジャケットを売れるの? ~ 酒井浩司 + パラパラ漫画大賞

ねぇ、こぐまくん、ちょっと・・・

書籍情報

どうすれば、こぐまにダウンジャケットを売れるの?
酒井 浩司 室木 おすし
ナナコーポレートコミュニケーション

本のひらめき

マーケティングの基礎というか入門を、漫画と分り易い解説で説いた本である。
サクサク読めて、なるほどーがある。

漫画の物語は、あるアパレル会社の従業員(みんな動物)が、こぐまにダウンジャケットを売り込む企画を考えるところから始まる。

マーケティングを言葉で「きちんと」定義すると

 1)ターゲットは誰かを考える
 2)自社の強み弱みをふまえた上で、消費者ジーズに応える
 3)ターゲットに届く方法を正しく選んで、メッセージを伝える

だという。確かに。しかし、それだけではすんなり納得とはいかない。そこで漫画や解説で初心者にも分り易く話がすすんでいく。コーヒーのWANDAやセブン・イレブン、カバンのコーチなどなじみのある商品事例などが登場するのもうれしい。

ポジショニング、AIDMA、仮説検証、ブランドなど基本的なところが、やさしく解説されている。

サクっと読みたい方にとってもお薦めの本である。


僕の思いつき

従来は「いかに顧客に買ってもらうか」だけ考えればよかったのが、「いかに周りに薦めてもらうか」まで考える必要があるという。そういうところを会社の指標として持っているところはどのくらいあるだろうか。
ついつい、前年比とか予算比でよかったからオッケーみたいな安直な検討に終始しているのかもしれない。

業界の中には、10年20年と同じ指標をつかって、次の中長期計画を検討しているところもある。シェアがxx%とか、前年比xx%を目指すとか・・・。

たぶん、そこに商品やサービスを売るときの深い考えは検討されないまま、いつものやり方でいつものように進められているのではないだろうか・・・。

いつもの思考回路をちょっとだけ変えるきっかけに、本書をサクっと読んでもいいねー。

本書のサイドテーマに国内独特のマーケティングの肝がある。

 日本人はあまりリサーチが得意でない→だからリサーチをしっかりやろう
 機動性に欠ける→だから機動的に動けると強い
 流行に弱い→だから流行にはできる限り便乗せよ

というもの。確かに。本は、勉強にもなるけれど、ひらめきのヒントになれば
とっても楽しい。



オススメ度

★★★★☆+流行便乗

読んで欲しい方

・マーケティングについて知りたい方
・商品戦略を初めて考える方
・楽しいことをしたい方

●今日のおまけ:( パラパラ漫画大賞イベント@12月 )

 12月15日(金)に六本木ヒルズでパラパラ漫画大賞を決める
 イベントを行います。そうとう大規模なイベントになりそうです。
 たぶんこれは、日本初!。

 忘年会なんか入れないように、いまから予定表に書き込んでおいて
 くださいねー。お酒なんか飲んでる場合ではなーい・・・ってことで。

 詳細はまたお知らせします。 12月15日ね! 15んち。

Posted by webook at 2006年10月28日 19:09 | TrackBack