いつか僕も・・・?
だれでも、週2,3日働いて1000万円も稼げるわけではない。そうと分かりつつ、俺だっていつか・・・なんて思っている方も多いはず。サラリーマンを長くやっていると、本書の著者のように熟年起業を考える人は、多いのではないだろうか。
定年後、こういう仕事をしています・・・といって、xxコンサルタントという肩書きの名刺をいただくことが最近多くなったようが気がする。
著者は、IBMやSAPで活躍した経験をもとに、2003年、60歳で起業した。2007年問題など団塊世代がこれから定年を迎える時代に、シニア世代のコンサルタント像をまとめたのが本書である。
本書は、「団塊世代よ、コンサルタントでがんばろう!という応援歌」だという。
会社で長年サラリーマンとして勤め、定年を迎えて、はいさようなら。あとは気ままに・・・という人は少ない。多くは、まだまだ元気だし、何かやりたいという方のほうが多い。
著者は、サラリーマン時代の経験と知識、ノウハウを活かして、得意な分野でコンサルタントとして生きるがよいと提言する。ご自身は、サラリーマン時代にすでにコンサル的な仕事もし、その他大勢ではない経験やスキルを持ってい方である。だから、定年を迎えてから考えてみよう・・ではなく、ずっと若い時代から考える必要がある。
定年後も見据えた人生の長期計画を立てるなどいくつかの提言は、熟年世代だけでなく、多くの人に参考になるのではないだろうか・・・。
シニアの方も、まだまだ若い方もおすすめの本。
後半、仲間のコンサルタントの紹介がある。その一人、山下さんの言葉が印象的だ。山下さんは、サラリーマン時代から【自分だけの教科書を作ってきた】という。うん、これこれ。
20数年毎年繰り返しただけの単なる経験なのか、20数年の価値ある経験なのか、その分かれ道になるのは、こうした努力をするかどうかではないだろうか。
自分の経験を体系的に整理してまとめること・・・そういうのが大切だという。ある程度仕事の経験をつんだら、そこから得られる智恵はノウハウをまとめてみる。そんなことをやっておこう。年齢は関係ない。
そういうのが、3-5年の経験の間には、いくつかあるはず。ただやり過ごすのは、モッタイナイ。
五年後に、五年前を振りかえって何が残せるように・・・仕事をしよう。
★★★★+経験という武器
・独立したい方
・そろそろ定年を迎える方
・定年起業をめざす方